坪口昌恭/Tokyo Zawinul Bach: Vogue Africa "Naked" (EWE, 2002)
1. "Naked" Session #1
2. "Naked" Session #2
坪口昌恭 (key,computer) , 菊地成孔 (as,ts,CDJ,key), Horacio "El Negro" Hernandez (ds)
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滅茶苦茶なlate commerって感じで、坪口昌恭のTokyo Zawinul Bachを聴いている。20周年再結成、と云っているのに、19年めから聴いている訳だから。サブスクリプションで聴くのが面倒なので、結局、CDを。(やれやれ)
何処に惹かれている、かというと、1970年代から1980年代のマイルス・デイヴィスやウェザーリポート、スストでの菊地雅章の音の「さらなる先」を渇望したが故に避けられない喪失感を埋めるような感覚、があるから。で、ザヴィヌルが亡くなる前まで匍匐前進的に進めたシンセサイザとジャズの止揚的な在り方、がさらに進んでいるような感覚、機械のシーケンスと作曲、即興のメルティング・ポット的な感覚。
それ以上に、フェンダー・ローズの音が好きだから、その類いの音にニヤニヤしてしまう、ということもある。
このアルバムは、編集前のスタジオ・セッションという意味でのNaked。Vogue Africaとの熱さの違い、音の密度の違いが面白い。編集前の方が異常な高密度。何処が人で、何処が機械だなんて、どうでも良い。作曲か即興かなんて、どうでも良い。聴き手に対し快感さえ与えてくれたら。そんなアルバム。
追記:改めてウェザーリポートとか、あの頃の音を再確認しようかな。