昨夜は(も?)呑みすぎた。気がつくと、ダイニング・テーブルに座っている明け方の自分がいた。大きな雨音で目が覚めたらしい。
ぼんやり仕事場で過ごしているのだけど、何となく60年代後半のジャズ・シリーズ。意識して聴くと、70年代ジャズの萌芽が詰まったような録音が多くて楽しい。
このバートンのアルバムはフュージョンの萌芽。当時はジャズ・ロックって呼んだのかな?伝統的なジャズのビートからは踏み出しつつも、ジャズ的なグルーヴ感もしっかり楽しめる。何よりもバートンの透明度の高いヴィブラホンの音は後年のECMと同じ。コリエルとバートンの絡みに適当な緊張感があって、なかなか聴かせる。驚くことは、変化自在なロイ・ヘインズのドラム。チックの「あのアルバム」もいいのだけど、これもとても良くドライヴしていていい。不思議なヒトだなあ、と思う。
アトランティックのコンピレーションのなかで、この時期のバートンの演奏があったのだけど、エフェクターを効かせた激しいグルーヴものが入っていた。なかなか違和感がある。そんな演奏とくらべると、ダスターではジャズ・ロック的なビートはともかく、バートンの美しい響きとインプロヴィゼーションが楽しめる(60年代後半としての)未来志向のジャズアルバムじゃないかと思う。そして40年以上過ぎた今も、古さをちっとも感じない。
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Gary Burton: Duster (1967,RCA)
1. Ballet
2. Sweet Rain
3. Portsmouth Figurations
4. General Mojo's Well Laid Plan
5. One, Two, 1-2-3-4
6. Sing Me Softly Of The Blues
7. Liturgy
8. Response
Gary Burton(vib), Larry Coryell(g), Steve Swallow(b), Roy Haynes (ds)