何となくトランペットって、(聴き手として)付き合うのがシンドイ場合が多い。力が入るとウルさいし、力はヌケるとスカスカだし。
いつだったか、金沢に来たアンヴィシャイ・コーエンはしんどかったし、ニューヨークで聴いたロイ・ハーグローヴはなんか一本調子だったなあ。
チェットやマイルスは奏者として、うまく中庸を歩いていたよなあ(楽器の扱い)、とシミジミ。
近年でいいなあ、と思ったのは金沢に来た五十嵐一生。チェットやマイルスに通じながらも、独特のフォルムで空間を作る力が素晴らしかった。かつての近藤等則もそうだったが、最近は、どうかなあ。
デイヴ・ダグラスの名前は勿論知っていたが、聴いた記憶があまりない。このアルバムでは、ニルス・ペッター・ノエヴィア的なビート空間(ドラムはジュリアナ)のなかで、実に美しく管を鳴らしている。その対比が面白いし、素晴らしい。ジュリアナの存在感もたっぷり。
昼休みに、ゆったり聴くには最適。
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Dave Douglas: High Risk (2014, Greenleaf)
1. Molten Sunset 7:33
2. Household Item 4:23
3. Etiquette 6:10
4. First Things First 2:46
5. High Risk 6:23
6. Tied Together 6:35
7. Cardinals 7:11
Dave Douglas(tp), Shigeto(electronics), Jonathan Maron(b), Mark Guiliana(ds)
Master: Mark Wilder
Mix: Steve Wall
Record, Associate Producer: Geoff Countryman
Producer: Dave Douglas
Mastered at Battery Studios, New York
Mixed at Gardentone, Jersey City
Recorded at The Bunker, Brooklyn on October 10, 2014