K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

レコードで聴く、ということ (Ruweh, Nakama, ECMなど)

f:id:kanazawajazzdays:20161206222402j:plain 本日、帰宅したらニューヨークのRuweh recordsから、LPレコードが二枚、届いていた。ピアニストの蓮見さんのレーベル。ディジタル音源を聴くと、ボクが平素、最近のECMに感じているストレスを分かってくれているような、清澄で柔らかい音。意識された録音、だ。だから、彼らがレコードを出していると知って、直接、注文したのだ。決して高価ではない。

 今、開封して聴いているのだけど、期待以上の良さ。元来の録音の良さ、に加え、LPレコード固有の距離感に近さ、が加わり、とても心地よい音響空間を作ってくれる。これはRuwehに限らず、Nakamaも同じであり、勿論、最近のECMのレコードも同じである。何故だろうか。近年、ディジタル音源の音質も極めてよくなっており、それはそれで満足なのだけど、しっかり作られたレコードの良さ、も依然あるのだ。

 今朝方レコードで聴いた藤本敦夫のBeat Jazzのなかに入っているColored musicは、ディジタル音源がCD”Colored music”に「オマケ」で入っている。両者を聴き比べて驚いたのは、レコードのほうが低音の輪郭がしっかりしていて、実に良い。ディジタル音源は輪郭が溶けてもごもごしているのである。多分、両方とも同じディジタル・マスターから起こしたと思うので、媒体の差なのかなあ、と頭をヒネってしまった。何故だろう?

 そんな訳で、最近はDL購入に重点を移し、媒体としてのCDはぐっと入手枚数は減ったのだけど、レコード回帰は逆向き。悩ましいのだ。