K’s Jazz Days

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ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

金沢・片町「bar quinase」この春はじめての桜を愛でたひととき(2/25に日付が変わった頃)


金沢に移り住んで最初の春を迎える,という気持ち,あるいは悦びのためか,桜にとても気持ちが入る日々を過ごしてきた.桜狂いの日々も終盤なんだけど,思い起こすと生暖かい二月末の夕暮れに春の訪れを感じ,bar quinaseで触れた啓翁櫻の気に触れたあたりから狂いはじめたような気がする.

以下は2月の文章の再掲(Goo Blogに引越中
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日曜日以来,金沢らしからぬ早春の仄かな香を風が流れる日々を送っている.先週は一週間真っ暗だったから,明るい気分はひとしお.

昨夜(2/24)は金沢にいらしたお客と仕事のお酒.そのあと片町quinaseでゆっくり独りで時間を過ごした.一枚板の大きなカウンターがとても綺麗な バー.大きなカウンターが作る空気はisolation.日本語で適当な言葉を想いつかないが,日常の時間からのisolation,隣のお客からの isolation,なぜかカウンタのなかの木名瀬さんとのisolated pathだけが開いている感じが,日常のリセットの時間をこさえている.だから,昨日もそっと席に座ったのだ.

いつもはGordonのジントニックを頂くのだが,知らないジンで二杯あつらえて頂いた.初めての香を胸一杯頂戴し,とても美味しくいただけた.

 

二杯目のグラスには橙を落として頂いた.その香りが春そのもので,季節感溢れる杯を頂戴し,すっかりisolatedなspace/timeにすっぽり包 まれた感じ.

    

ぼんやり時間を過ごしていたが,カウンタの端に眼をやると花がさいている.
櫻花がついた枝が幾つか,綺麗な影がいくつか,しばし刮目.



夕刻の生暖かい空気は春そのものだった.その少し華やいだ,少しどきどきするような気分で過ごしていたが,何とはない消化不良を起こしていた.気持ちの行き場所がなかったのだが,カウンタの端に櫻花をみて気持ちが一気にほころんだ.

啓翁櫻(けいおうさくら)というそうで促成栽培の品種だそうだけど,一足早い春をすっかり頂戴した眼福.ライトに映る淡い影まで考えて,木名瀬さんの奥様が櫻をいけたそうで素晴らしい.ちなみに,櫻の横はアンサリーのCD.先 日galetassoでいいよッと云われたばっかりなので,なんかご縁があるようで.

帰り道も犀川沿いをたどり,櫻橋をわたり櫻坂をあがったのです.とても妖しく煌めく半月(なんか変ですね)のもと,まだ見えぬ櫻を想う夜だったの です.お金で買えない一期一会の役者達が大いに揃った瞬間にお酒を頂いたような華やかな夜となりました.

犀川沿いの櫻の枝越しにみる月.もちろん,まだ咲いていませんよ.


いつのまにかできていたbar quinasseのweb:http://quinase.com/