自分で面倒な性格だと思う。独りでいると孤独を感じ、誰かといると孤立を感じる。この冬はLPレコードを沢山手に入れて、グルーヴする感じを楽しんでいたのだけど、独りで聴くには何だか、という気分になってきた。
そんな事を考えていたら、独りで楽しい二人のアルバム、を思い出した。白人奏者の音世界、華奢だけど細部が凝った感じ。身体のゆらぎは足りないが、感情のゆらぎは上手く伝わる、そんな感じ。一曲目のセントラル・パークのスケート、は氷面を滑っていくようなトロンボーンのゆったりした音に、少しだけささくれた気持ちが緩んでいく。そんな淡い気怠さが本領ではないかな。ビル・エヴァンスとのアンダーカレントよりは、少々温かみのある音になっていて、今頃の寒い時候に独り聴くことにぴったりと気持ちがあってくる。日溜りのなか、に入れてくれるからね。
1999年発売なのだけど、1979年のthe North Sea Jazz Festivalでの収録。この有名ジャズ・フェスティバルがはじまった頃の録音。30年以上前の筈だけど、時間を感じさせない。ブルックマイヤーは1年前に亡くなっているようだけど。
-----------------------------------------------------------
Jim Hall & Bob Brookmeyer: Live at the North Sea Jazz Festival(1979)
1. Skating in Central Park
2. I Hear a Rhapsody
3. My Funny Valentine
4. Body and Soul
5. In a Sentimental Mood
6. Sweet Basil
7. Darn That Dream
8. St. Thomas
Jim Hall(g), Bob Brookmeyer(valve tb)