K’s Jazz Days

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ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

Phil Woods: Phil Woods & The Japanese Rhythm Machine (1975) speak lowの疾走感

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 これも最近入手したレコード。ウッズのヨーロピアン・リズムマシーンが好きなことと、市川秀男のピアノが好きなこと、で気になっていた。1975年はアガルタ・パンゲアだけでない。いろいろな奏者が日本に来ている。

 A面から聴きはじめると、案外ゆっくり。あれっ、という感じ。その代わりウッズのアルトの音の張り、のようなものは良くて、それはそれで良い。コリアのマトリクスはそんな曲だし。期待の「日本のリズムセクション」はまだ、そんなには走っていない。

 B面でのJohnny Hodgesではソプラノを吹いている。ここまでは、ゆったりと吹いている。一気に爆発するのはspeak low。マイルスのmilestoneの前奏ではじまり、走る・走る。一気に沸騰点まで高まっていく。「日本のリズムセクション」もリリカルな音を出しながら燃焼していく疾走感が気持ちよい。この一曲のスピード感で満足。

 「日本のリズムセクション」は「欧州」と比べると鋭角的ではなく、もう少し優雅な感じ。随分味わいが違う。スピード感は欧州、なのだけど、厚みのようなものは日本。European Rythm Machineで気になるメカニカルで無機的な感じ、は感じられないから。

フィル・ウッズ&ザ・ジャパニーズ・リズム・マシーン

フィル・ウッズ&ザ・ジャパニーズ・リズム・マシーン

 

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Phil Woods: Phil Woods & The Japanese Rhythm Machine (1975, RCA)
A1. Windows (Chick Corea)
A2. Spring Can Really Hang You Up The Most (Tommy Wolf)
B1. Johnny Hodges (Phil Woods)
B2. Speak Low (Kurt Weill)
B3. Doxy (Sonny Rollins)
Phil Woods(as, ss), 市川秀男(p), 古野光昭(b), ジョージ大塚(ds)
Recorded live on July 31, 1975 at Kosei Nenkin Kaikan in Tokyo.

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