偉大なマンネリ、だと新譜を聴くたびに思う。繰り返されるフレーズを構成する音の部品に過去が投影されている。そのマンネリ感が、聴く音の多幸感を高めている。そして新しい旋律がそっと上書きされ、幸せなマンネリ感との差分に美しさ、が投影される。
ジャケットの写真は夕暮れか夜明け前か、判然としない。しかし曲を聴いていると、夜明けではないかと思った。夜明けの高揚感のようなものを感じさせる。
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Steve Reich: Pulse/Quartet (2018, Nonesuch)
1. Pulse: International Contemporary Ensemble
2. Quartet: Colin Currie Group