忙しい一年で、Kさんと遊び始めた頃と仕事量が全く違う。すっかり仕事のstageが変わってしまい、隠棲気分がすっかり飛んだ年だった。
手当たり次第、聴いた音をsampling, compileしてみた。いや、もっと音響的なアルバムも聴いたが、入れ込めていない。レコードにも、すっかりハマった一年だった。仕事で失われた時間、への代償行為のような、深夜の独り聴きが多かったような一年だった。
面白かったのは、東京のカフェ、月光茶房とCAFÉ INCUSの主人から教えてもらった音を随分と聴いたような気がする。聴く切り口の違い、がハッキリ分かる人からの情報は嬉しい。
それからライヴにもしっかり行った。ニューヨークでのテレンス・ブランチャード(ファビアン・アルマザン)、スコット・コリー(マーク・ターナー、ダニー・マッキャスリン)、ジョン・ゾーン、マリア・シュナイダーオーケストラ(ベン・モンダー,ダニー・マッキャスリン),ダン・ヴァイス、東京での吉田野乃子、ピーター・エヴァンス(ジョン・ラッセル)、 アート・リンゼイ、 アレクサンダー・フォン・シュリッペンバッハ(高瀬アキ、エヴァン・パーカー、ポール・リットン)、一噌幸弘(原田依幸、石渡明廣)、渋谷毅(廣木光一)など。
いい年だったのかもしれない。
1. Voice
今年は声に惹かれた年、だったように思う
(1) Torgeir Vassvik: Sáivu (2006)
ジョルミンが作ったサーミとのアルバム。
(2) Moses Sumney: Aromanticism (2017)
ふわっと浮き上がる声
(3) The Internet: Hive Mind (2018)
冒頭のベースで一発やられた
(4) 王菲: 感情生活 (1998)
マンダリンの柔らかい音が美味しい
(5) 石橋英子: The Dream My Bones Dream(2018)
オルークとかと、こんな音を作るんだ。
(6) cero: POLY LIFE MULTI SOUL(2018)
(7)石若駿feat.角銅真実: Songbook2 (2017)
ドラマーがドラムをあまり叩かないで作ったアルバム
(8) 角銅真実: Ya Chaika (2018)
(9) 小田朋美: グッバイブルー(2018)
宮澤賢治の曲が2枚のアルバムに登場した2018年。別の一枚は何とECM
(10) Kronos Quartet feat. Sam Amidon and Olivia Chaney: Folk Songs (2017)
現在音楽の弦楽Qとフォーク
(11) Sam Amidon: The Following Mountain (2017)
フォーク歌手のバックにフリージャズのドラマー(ミルフォード・グレイブス)
(12) David Sylvian: Manafon(2009)
エヴァン・パーカーなど即興系奏者と
(13) Elina Duni: Partir (2018)
(14) Brigitte Fontaine: Comme A La Radio (1970)
永遠の一枚。アート・アンサンブル・オブ・シカゴ(AEOC)とシャンソン
2. シカゴの音
混沌とした音のなかに沈殿する芯、のようなものが面白い。そこはAEOCの人たちとも共通する味じゃないかな。
(1)Makaya McCraven: In the Moment(2015)
表層でないグルーヴ感のようなものが
(2) Makaya McCraven: Universal Beings (2018)
(3) Makaya McCraven: Split Decision (2012)
(4)Jeff Parker: The Relatives (2008)
この人の寂寥感、のような音が好きだ
(5) Jeff Parker: Bright Light in Winter (2012)
(6) Jeff Parker: Slight Freedom (2014)
(7) Henry Threadgill: In for a Penny, In for a Pound (2015)
若手もこの大ヴェテランも通底する音って何だろう
3. 南米の音
今年も南米には弱かった。
(1) Diane Denoir, Eduardo Mateo: Inéditas (1968)
ウルグアイ・1968のボッサ。驚く程、古びていない。
(2) Melina Moguilevsky: Árbola (2012)
半世紀前のウルグアイから今のアルゼンチンへ
(3) Arto Lindsay: Mundo Civilizado (1996)
NYのリンゼイを南米に入れるのも、どうかと思うが、育ちはブラジルなので。確かに、それはある。
(4) Vinicius Cantuaria: Tucuma (1999)
先住民系の歌い手。リンゼイのプロデュース
(5) Antonio Loureiro feat. André Mehmari: Livre (2018)
ミナスの新星と呼ばれて数年、の新作。もう一段の飛翔を期待
(6) Silvia Iriondo: Tierra Sin Mal(2018)
今年はアルゼンチンのアルバムの新作多し。相変わらずのイリオンド
(7) Carlos Aguirre: Calma(2018)
こちらも相変わらずのアギューレ
4.現代音楽
(1)Steve Reich: Pulse (2018)
御大の新作