K’s Jazz Days

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ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

Rolf & Joachim Kuhn Quartet: Re-Union In Berlin (1965) 欧州のアヴァンギャルドの萌芽をみる

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再発盤のLPレコード。キューン兄弟は全く聴いていなかった。何となく敬遠(理由はない)していて、聴いていなかったのだ。

先日、CAFE INCUSと月光茶房をまわったとき、両店ともにキューン兄弟のアルバムがかかり、やられた感が強かった。内容の良さ、と虚を突かれたことに。聴かず嫌いはいかん。少し古い世代の欧州奏者は、的な偏見なのだ。1970年代以降の活動に関心が集中したことの副作用かな、と思っている。このアルバムは月光茶房でかけて頂いたもの。 

米国のジャズから旅立ちをはじめていて、1950年代末からのフリージャズとか新主流派的なジャズの音を昇華させ、強い作曲能力のもとに再構築したような、味わい。多分に現代音楽の匂いが香しい。それでいてフリージャズが持つ草書のような音の記述、新主流派ブルーノートの4000番代とか)のドライヴ感と漆黒の闇、そんなものが無理なく織り込まれている。

音質もとても良く、硬質なドイツの音を聴かせてくれる。

何より奏者全体で空間を作っていくような、その感覚が後年のimprovised musicに通じる部分もあって、欧州のアヴァンギャルドの萌芽をみる想いだった。1960年代の欧州はベニンク、ミシャの追いかけで止めておいたが、これは困った!

Re-Union In Berlin [Analog]

Re-Union In Berlin [Analog]

 

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Rolf & Joachim Kuhn Quartet: Re-Union In Berlin (German CBS=>BE ! JAZZ, 1965)
A1.Mobile Waltz (Rolf Kühn)
A2.Green Stocking (Joachim Kühn)
A3.Corruption (Joachim Kühn)
B1.The Mad Man (Rolf Kühn)
B2.Life From The Moon (Joachim Kühn)
Rolf Kuhn(cl), Joachim Kuhn(p), Klaus Koch(b), Reinhard Schwartz(ds)