K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

乾期で洪水後のバンコクにやってきた


 実はとても忙しくて、以前のようにふらりと吞みに行くような生活ができない。働く・遊ぶ・働く。だから余裕のない感じでこの数週間を過ごしていて、気持ちが悲鳴をあげている。

 だから来てしまった、訳ではなくて、仕事でやってきたバンコク。来年の夏も泰日親善行事を行うので、その準備会議。もっとも時間には余裕があるので、のんびり過ごす気持ちが満点なのだけど。

 木曜の夜、日付が変わる寸前にスワンナプームに降り立った。機外に出ると、穏やかな熱気に包まれた。いろいろなヒトにタイのことを喋るのだけど、機外に出たときの香草の淡く・甘い香りの魅惑、これが一番。彼の地に着いたという幸せな気持ちで一杯になる。いつも、本当にそうなのか、という気持ちなのだけど、今回も矢張りそうだった。すっかり気持ちに刺さった棘のようなものが抜けていくのが分かる。

 スクムヴィットのホテルまでの道中、露店が並んでいたり、トゥクトゥクのけたたましい2ストロークエンジンの音を聞いたり、屋台のバーに群がるバックパッカー風の西洋人とかみていると、その喧噪が香草の匂いのなかに溶け出していて、すべてが一つの大気となている。ボクもそのなかの、小さな粒子となって、ブラウン運動を続けるのだ。

 この時期のバンコクは乾期で涼しい。明け方の空はどんより曇っていたのだけど、夜が明けていくにつれて、雲が薄くなって割れてきた。風は爽やか。路地に沿ったテーブルでゆっくり食べる朝食が楽しい。物売りの屋台がゆっくり過ぎて行く。数年前は象が歩いているのも見たのだけど、ここ暫くはみていない。

 よく「ハラル(イスラム教徒用)」の食べ物を食べるのだけど、豆とか野菜料理が多いから。なんとなく美味しい。今朝は野菜カレーが美味しかった。

そしてお粥にたっぷりの生姜、葱、唐辛子、ニュナム。とても気分がすっきりする。

そんな、のんびりとした朝なのだけど、近所をぶらぶら歩いたり、何冊か持ってきた本を読んだり、部屋で好きな音楽を聴いたり、気儘に過ごせる僅かな隙間を楽しみたいなあ、と思っております。明日の夜行便で帰国するのだから。

 あっ、洪水の影響ですか?バンコクの中心部は臨時に作られた堤防で護られて大丈夫だったよう。テレビでは街中を流れる水とか、逃げたワニの捕獲大作戦とか洪水関係ニュースで一杯でしたけどね。ご心配なく。

骨董品屋の店頭

朝の食堂