K’s Jazz Days

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ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

白山市・セイモアスキー場:冬は楽しい、それだけのことだ


 本当に久々のスキーに出かけた。昨年はいろいろな出来事があり、結果的にはほとんどスキーに行けなかった。まあ、その代わりに春先に医王山の周辺にスキーを持って行って、ふらふら歩いていたのだけど。

 スキーに関してとても残念なのは瀬女スキー場が休業となったこと。手取川ダム湖を見下ろす高度感がとても良くて大好きだったのだけど。だから今回は鶴来の先にあるセイモアスキー場。大きなスキー場ではないのだけど、案外標高差があって楽しく滑ることができる。

 昨日までの氷点下の冷え込みから一転、金沢市内は僅かな小雨。スキー場も霧がかかったり晴れたり。まずまずの天候だった。一番上から斜面を滑走していると、二年振りの感触が少しずつ蘇ってくる、その蘇る感覚が気持ち良い。なんとなく滑り出すスキーに引きずられるような始まりだったのだけど、だんだんと板の裏の様子を感じることが出来るようになる。体が板から生えてくるような感覚のなか、飛び込む急斜面の愉しさ。すっかり懐かしい感覚が現実のものとなっていった。

 随分前、一体いつまでこんな遊びができるのか、あと何回の冬を楽しめるのか、と指を折ることが多かった。だけど、お仕舞いが来ることにリアリティが生まれている今、そんなことはちっとも思わなくて、ただ刹那の雪の感触に悦んでいることに、少しだけ驚いている。冬は楽しい、それだけのことだ。

 スキーで冬が本格的にはじまったような気分なのだけど、帰途、夕食の準備で寄った農協のスーパーマーケットで菜の花を見かけた。春への胎動も知った、なんだか楽しいことが多い一日だった。(湯がいて食べたら美味しかったよ)