K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

朝っぱらからJoe Pass: Virtuoso聴き比べ、という音楽道楽


  接客で宴席3連戦。とても忙しい時期に疲れたまんまで、コレだから疲れ果てる。酔って帰った中日の夜半過ぎ、届いたジョー・パスのVirtuosoのオリジナル・プロモーション盤にしかと掴まれて、明け方近くまで繰り返し聴いてしまった。居眠りしながら、だけどね。

 このアルバムの録音は確かに良い。まず入手した日本盤であっても、奏者と聴き手の距離は近く、音の柔らかさと強靭さ、を完全なリアリティで伝えているように思える。

 少しだけ眠って、翌朝も日本盤とオリジナル盤の聴き比べ。暇じゃないのだけど、暇か、と思えるような感覚。何回も日本盤、米盤を聴き比べた。これを道楽と呼ばずして、何が道楽だろうか。金沢での第2の人生ともども、瑣末なことが楽しいのだ。

 さて聴き比べの結果だけど、日本盤は上品で綺麗な音。オリジナルの米盤は音圧がやや高く迫力がある。いずれの盤も、ギターのボディが軋ませる、ジョーパスの肉体が間近に躍動している様が伝わる。あえてオリジナルを買わなくても、僅差の日本盤だった。いや、スクラッチ・ノイズのレベルは日本盤のほうが低かったので、趣味で選べば良い、という範疇。美麗の日本盤、音圧の米盤と。

 面白いのは、この結果が日本盤・米盤の違い一般に云われている事で、かならずしもカッティング時のイコライザの問題だけでなく、レコード盤の材料や製法の僅かな違い、によるらしい。
 ああ、道楽だねえ。