K’s Jazz Days

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ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

Bill Evans: Explorations(1961) Complete BOXのCD、モノラル盤、OJC盤を聴く

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ルネ氏の記事を読んで、ExplorationsのComplete riverside BOXのディジタル音源との聴き比べをやっていないことに気が付いた。

このアルバムは、ルネ氏が書くように素晴らしい曲が揃っているが、録音に冴えない印象があって、あまり聴いていなかった。

夏に、日本ビクター盤、OJC盤(米、独)、Complete riverside BOX(日)のレコード盤を比較し、Complete riverside BOX(日)が良い音であること、ことを知った。米OJCは中庸な音であり、バランスが良く、時期的にはOJCと同時期であり、キープニューズがOJCでの再発を期して、自らマスタリングに関与したものであろう。

 その後、このComplete riverside BOXと同時期に作られたCD BOXのディジタル音源が気になって、独盤を入手した(米盤は高価で、日本盤は随分と後年だった)。

このCD集は予想通り、 Complete riverside BOXでのレコードと同じく、クセのない純度が高い音。ピアノの音が実に美しく、満足度が高い。ディジタル化の良さが出ている。モンク集についても、全く同様で、紫煙が取り除かれたようなファイヴ・スポットの音は嬉しい。

この録音を聴いていると、やはりデビー盤より一歩も二歩も小さかった印象が改まっていく。

録音バランスは、ルネ氏が指摘する各盤での低めのベース、を踏襲していて、大きくは違いない。

こうやって聴くと、モノラル盤固有の音圧、距離の近さ、が味わいとしての良さを知らしめた。ああ、面白い。時折、このようなことを思い出させるルネ氏の記事には感謝。多忙な日々で、ゆっくりレコードやCDを聴き比べる休日は思い起こせないくらい久しぶり。嬉しい。