K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

古レコードの集めはじめ(Bill Evans: Portrait in jazz)

古レコードの音質の良さ、その自然さ、に気がついたのは音響装置を入れ替えてから。ほぼ10年前。亡父のマッキントッシュとJBLを使うと、レコードの音の楽しさが直球で伝わってきた。その後に、新しい録音用にタンノイを。
原盤に近い盤求めると、膜が取れたような音になり、また奏者の距離が近づくような感覚。音圧が高いのである。カッティング時のマスターテープの鮮度が高いのだろう。また奏者やプロデューサーの意図も正確に反映されているのだろう。
それから2〜3年、「名盤」と呼ばれるものの古レコード、原盤に近いもの、あるいはヴァン・ゲルダーのカッティングのものであれば特に拘らず、で集めた。今のちょっとしたブームを考えると、最後のチャンスだったかもしれない。
これはビル・エヴァンスがスコット・ラファロ、ポール・モチアンと吹き込んだ4枚のうちの一枚。モノラル盤。多分、この4枚、それもモノラル盤が人気の頂点ではなかろうか。改めて聴いてみると、美しい曲や旋律だけでなく、思いの外タッチが強い演奏に驚く。Kind of blueで弾かれた曲での終わりも、素晴らしく余韻が残る一枚。
音圧はさすがのモノラル盤であるが、その後の再発のなかでも、complete riversideのボックスでのCDやレコード、あるいはOJCの再発でも劣らず楽しむことが出来ると思う。

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