K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

Bill EvansのVillage Vanguard sessionのOJC再発2枚の録音について(Kevin Grayのremix)

このPostで知った再発盤(再発であるOJCの再発)。ビル・エヴァンスのVillage Vanguardでの録音。最初買った日本ビクター盤、Milestoneからの2枚組再発、ほぼ原盤(細かな定義は確認していないから「ほぼ」)、そもそものOJC盤(1985年頃)などなど、アナログだけで何種類あるのやら。好奇心に任せて、である。So curiousなのだ。

Re-mixの技術者はKevin Gray。これで名前を認識した。

この最新OJCを聴くとモノラル原盤と比較しても高い音圧。さらに高音も少し強調し、これが鮮度を高めるような効果を出している。180g音盤に、破綻するぎりぎりで入れていることが伝わる(少し歪んでいるのだろう)、そのあたりの機微が、レコード盤そのものの音と感じさせる要因となっているのだろう。その意味においては、そのような歪がない(マスターテープからのflat transferされたらしい)日本ビクターの初期CDやComplete Riverside RecordingsのCD/LPと比較し、圧縮感を与えているようにも思えるが、そこが魅力ではなかろうか、と思う。

原盤から向上した音圧・鮮度と、古いレコードの圧縮感を併せ持つ味が魅力。原盤もどきではない、新たなアナログの音と捉えるべきだろう。