K’s Jazz Days

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ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

Bill EvansのVillage Vanguardでのsessionを聴く(HDTTからリリースされたDSD音源Waltz for Debby)

かのBill EvansのVillage Vanguardでのsession、1961年のScott LaFaroの事故死直前ということもあって名盤中の名盤として知られる。
演奏もさることながら、聴きながら思うのは、それまでのジャズのライヴ盤とは異なる音の印象、暗がりで紫煙ゆらぐような、ではなく、もっと現代的な清澄な音に驚く。その後のECMに連なるような音の元祖のような、というか。
そんなことで、このライヴ盤の音に強い関心がある。昨日は、割と好きなDSD音源サイトHDTTからリリースされたWaltz for Debby を入手。案外良かった。

Bill Evans Trio - Waltz For Debby (Pure DSD) レコード盤、ディジタル音源を緩く集めてきたが、気がつくと結構な数に。
レコード盤は
・初期プレスのモノラル盤、
・Riverside倒産後のOrpheum Productions盤でのステレオ盤、
・1970年代の日本ビクター盤、
・1980年代のOJC盤、
・1970年代のVillage Vanguardセッション2枚組(最初に買った1枚)、
・1980年代末の日本ビクターのComplete Riverside、
・2000年代以降のConcordからのComplete Riverside Village Vanguard
初期のモノラルの音圧も良いし、マスターテープから丁寧にtransferされたとおぼしき、Complete RiversideとOJCあたりのステレオ盤が音質ではナチュラルという意味では嚆矢ではないかな、と思う。
ディジタル音源は、
・初期の日本ビクター盤(VDJ1536)
・OJC盤
・その後の日本ビクター盤で別テイク満載
・1980年代末のComplete Riversideで独盤、
・2000年代以降のConcordからのComplete Riverside Village Vanguard
・2015年頃のHigh Resolution音源(HD tracks, 96k, 24bit)
・そして今回のDSD音源(HDTT, DSD128)
やはり初期の日本ビクター盤(VDJ1536)あるいはComplete Riversideのマスターテープから丁寧にtransferされたとおぼしきディジタル音源がよい。今回のHDTTを聴いて驚いたのは、Complete Riversideの解像度を上げたような音。かなり美味しい。不思議なのは、数ヶ月前に同サイトから同じセッションからのSunday at Village Vanguardが出たのだけど、印象がかなり違う。なぜだろうか。

Bill Evans Trio - Sunday At The Village Vanguard (Pure DSD)

追記:

聴き比べにあたっては、ルネ氏のサイトおよび嶋氏のtwitterを大いに参考にしている。

廃盤蒐集をやめるための甘美な方法