K’s Jazz Days

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ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

Hanoi「Pho Ngon 37」 ヴェトナムでの違和感を払拭

 ボクのヴェトナム渡航は4回目。いずれも1泊から2泊で仕事だけ。仕事の中で食事することが多く、残念ながら、日本、アメリカ、タイ、フランスで過去食べたヴェトナム料理より、美味しいものはなかった。ほとんどの場合、ヴェトナムで食べるヴェトナムは、中華料理との区別が良くわからなかったのだ。脂っぽい。

 ボクがヴェトナム料理を食べる理由は、脂濃くなく、あっさりとしているから。中華を食べた後の満足感と同時にやってくる「過剰感」のようなものが全くない。そんな爽やかさ、と、東南アジアの風味(臭みとは思わない)がいいなあ、と思っている。そしてシメのフォー(米粉の麵)がとにかく美味い。10年ほど前、パリ・シャルルドゴール空港からTGVに乗り、欧州の最果て・ブルターニュまで行き着いた深夜、はじめて入ったヴェトナム料理屋で、フォーの美味しさに開眼した。以来、ヴェトナム料理好き。(孵化前の卵料理とか、そんなオソロシイものは食べていない)

 今回、ヴェトナムの仕事相手に招待されて行ったのは、Pho Ngon 37。真新しい複合商業施設(コンプレックス)のなか。エアロビクス・スタジオの横。

 ヴェトナムの知己の話だと、中位の店でヴェトナム人の嗜好に合わせた店。確かに客層は現地の裕福層って感じ。高級店だと、外国人に合わせて中華寄り、になる、とのこと。それを聴いて、何となく過去のヴェトナムでのヴェトナム飯に違和感を感じたことに納得。ボクの好みが、標準的なヴェトナム人の味覚と同じ、と知って、何だか楽しくなった。

 ヴェトナムの人達と「膝つき合わせて」呑んで気が付いたのは、酒に対する「気合い」のようなものが、とても日本に近い。ゾウ(乾杯)を繰り返しながら意識を高揚させて、沢山呑む。タイはもっとcoolでsmartに呑んでいるのだけど。初めて仕事の話しで来たのだけど、意気投合感が凄い。

 生春巻きも、日本で食べるものと比べ素材の香りが強く、とても美味しく頂けた。

随分といろいろ頂いたが、シメはやはりフォー。牛肉の出汁がよく効いているのだけど、優しい味わいに、今回もほっとして宴を終えたのであった。

 すっかりハノイが好きになってしまった、20時間足らずの滞在であった。