K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

TaxiWars@もっきりや: 21世紀の殺伐とした空気感を

  TaxiWarsはベルギー出身で、ニューヨークでも活動歴がある奏者達のバンド。ジャズが骨であるがヴォーカルはロック、とか、パンクの味で、時にはラップも。21世紀のフュージョンって、こんな感じかな、という面白さ。

TaxiWars: Tom Barman (vocals) , Robin Verheyen (saxophones) , Nicolas Thys (bass) , Antoine Pierre (drums)

 グラスパーのような、ソウルに溶け込ました音もエンターテイメントとしてのジャズを再生するような側面があるのだろうが、ジャズ的昂奮はやや薄まっている感はある。このバンドは溶け合わない(だからフュージョンではない)様々なジャンルの音が、ぶつかり合いながら全体でグルーヴするという、不思議な面白さに溢れていた。そして、エンターテイメント性も全く失っていない。近くに座っていた女性が踊る場面もあった。(いい感じでした)

youtu.be

 タクシーという言葉からは、映画タクシー・ドライヴァーの殺伐とした1970年代のニューヨークを想い出したがどうだろうか。あの殺伐としたアナーキーな感じが世界に広がった21世紀。その殺伐とした空気感が、あのヴォーカルの叫び、のようなものから感じたのだけど、どうだろうか。人の声の造る磁場のようなものの強さ、に驚かされた夜だった。(もっとも平賀さんは、タクシーから、フランス映画の喜劇、タクシードライヴァーの連続モノを想い出されたみたいだった、ので、随分、ヒトによって違うが

 すっかり良い夜になったが、久しぶりに随分と呑んだなあ。平賀さん、ありがとうございました。また金沢までのライヴをアレンジ頂く大沢さんにも感謝します。

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