K’s Jazz Days

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ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

高田みどり, 佐藤允彦: Lunar Cruise (1990) バブル絶頂の頃

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思い起こすと、バブル絶頂の頃のアルバムじゃないか。その少し前に、近藤等則IMAのライヴを六本木ピットインで見た記憶があって、その数年前におもちゃのトランペットを持って、学祭会場のホールで寝っ転がっていた頃からの様変わり、に驚いたものだ。ジャズのライヴと異質な客が沢山来ていて、「パフォーマンス云々」なんて話をしていたのを違和感とともに記憶に残している。

そんな空気のなかで高田みどりも注目されていた記憶がある。当時のニュアンスで云う「おしゃれな音楽」であり「環境音楽」である。それから30年近く経ち、再び高田みどりのアルバムが再発されている。今になって聴くと、狙いはECMとかなり近く、現代音楽からジャズ、ポップスの境界線領域。ライヒっぽい曲もあったり、面白い。

良く編曲されていて、まさに「環境音楽」、楽に聴ける。梅津のソロは素材で、佐藤のピアノ含め、ジャズ的な要素は薄い。念のため。

 このアルバムは、当時CDのみの発売で、レコードはなかったらしい。だから初プレス。音は驚くほど、ではないが、まずまず。ただトレース音のレベルが高いときがあり、やや気になったが。柔らかい音を楽しむことができる。

Lunar Cruise [Analog]

Lunar Cruise [Analog]

 

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高田みどり, 佐藤允彦: Lunar Cruise (1990, Epic Sony==>We Release Whatever The Fuck We Want Records)
A1. Nahm
A2. Ancient Palace
A3. A Vanished Illusion
A4. Jyomuran
A5. Monody
B1. In "D"
B2. Madorone
B3. Chang-Dra
B4. Lunar Cruise
on the additional CD:
1. Iron Paradise + above tracks
高田みどり(marimba, gong, bells, ds), 佐藤允彦(p, synth), 梅津数時(ss, b-cl), 細野春臣(b)