先般、入手したSaravahのアルバム。1973年の録音なので、こちらのほうが先に出ている。1975年のセカンド・プレスでジャケットが異なる。RCAから出されているSaravah盤。音質は先日のアルバム同様、満足がいくものだ。
奏者はナナ・ヴァスコンセロスのソロ。声、打楽器、ビリンバウという弦楽器(裏ジャケットの楽器)。より生々しい、野性味がある録音。ブラジルを経由したアフリカを強く感じる内容。ヴァスコンセロスの個性をより強く感じることができる。
ジスモンチのエキゾティズム溢れる音は、彼が中東系のブラジル人であることに由来するようにも感じるが、ヴァスコンセロスの場合はアフリカであり、よりフランス人の嗜好の中心に当たっているのではないか。そのようなヴァイタルな音が、フランス制作のレコードの中に行儀良く収まっていることが、少し可笑しい。
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Naná Vasconcelos: Africadeus (1973, Saravah)
A. Africadeus (Concerto Pra Mae Bio) 19:25
B1. Abôios 5:45
B2. Seleçao De Folclore (Cirandas, Samba De Rodas, Nau Catarineta) 12:15
Naná Vasconcelos (Berimbau, Voice, Percussion)
Producer: Pierre Barouh
Recorded by Daniel Vallancien