(ECM2642) Paul Bley: When Will The Blues Leave (1999)
1. Mazatlan (Paul Bley) 11:35
2. Flame (Paul Bley) 5:37
3. Told You So (Paul Bley) 9:48
4. Moor (Gary Peacock) 7:14
5. Longer (Paul Bley) 5:33
6. Dialogue Amour (Gary Peacock, Paul Bley) 6:01
7. When Will The Blues Leave (Ornette Coleman) 5:26
8. I Loves You, Porgy (Du Bose Heyward, George And Ira Gershwin) 4:56
Paul Bley(p), Gary Peacock(b), Paul Motian(ds)
Design: Sascha Kleis
Photograph: Catherine Peillon
Engineer: Werner Walter
Producer [Album Produced By]: Manfred Eicher
Producer [RSI Concert And Recording Producer] : Paolo Keller
Concert recording by RSI, March 1999
Aula Magna STS, Lugano
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現時点で、今年聴いたアルバムのなかで一番良い。
ポール・ブレイのピアニズムを余すところなく、いや崇高とも思える部分を完全の捉えている。人の官能を揺さぶる音の輝り、のようなものに痺れている。ピーコック、モチアンが与える律動も純化したような美しさのなかにあって、もう何がなんだかの素晴らしさ。
アイヒャーの残響操作は時として過剰で（そのような場合のほうが多いのだけど）、そのために音の輪郭が緩み、打鍵間の干渉による濁りを生じさせているように思う。要はピアノの音の粒立ちを潰すような効果、である。
このアルバムも際どいのだけど、残響が官能性を高め、音の粒立ちを壊す手前のような塩梅で、結果的にはECMらしい加飾が加点に働いているように思える。
3人で攻守を渡しながら、大きく躍動する音。気がつかぬうちに大きな音空間のなかの真ん中で浸る自分にはっとする。
今頃、このような素晴らしいアルバムが「発掘」されるとは思わなかった。レコードで聴きたいなあ。
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