マッコイ・タイナーが亡くなった。ほぼほぼ天寿やね。お疲れ様でした。
マッコイ・タイナーのインパルス時代のアルバムが好きだ。次はブルーノート。その次はマイルストーン。何だ古いほうが好きなだけじゃないか 、と云われると、頭をかきながら「結果的にそう」と答えるしかない。
ボクが聴き出した1983年頃には、マッコイ・ブームは終わっていたが、それでもその余韻はまだあったように思う。新譜もそれなりに注目されていた。だけどコルトレーン・カルテットでの緊迫感の塊、のような演奏が念頭にあるとどれも、気を引かない、ような感じだった。仕掛けが大きな「大作」も、どうも、だったし。そうこうしているうちに、トリオ・レコードから出たファラオやリチャード・ディヴィスとのアルバムがあまりに詰まらなかったので、関心から消え去ったなあ。その後は、スタンリー・クラークとのトリオも買ったが、記憶がない。
結局、一番良かったのはReaching Fourth。インパルス時代。これでロイ・ヘインズもヘンリー・グライムスも好きになったな。
あとはエリントン集やブルース/バラード集。コルトレーンの影、は勿論あるのだろうが、マッコイがマッコイらしかった時代のアルバムと思っている。適度な緊迫と適度な弛緩。その塩梅がよろしい。その後の「コルトレーンの後継者」的な「創作」はやや痛ましいように思えるがどうだろう。
ということで、聴いていないアルバムも含め、今宵はマッコイを聴きなおしてみよう。
Inception(Impulse!)
Reaching Fourth(1962年録音)(Impulse!)
Nights Of Ballads And Blues(1963年録音)(Impulse!)
Today And Tomorrow(1964年録音)(Impulse!)
Live At Newport(1963年録音)(Impulse!)
McCoy Tyner Plays Ellington(1964年録音)(Impulse!)