K’s Jazz Days

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ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

John Coltrane: Evenings At The Village Gate: John Coltrane with Eric Dolphy (1961)コルトレーンが押している共演盤

John Coltrane: Evenings At The Village Gate: John Coltrane with Eric Dolphy(1961, Impulse!)
(Disc 1)
A1. My Favorite Things
B1. When Lights Are Low
B2. Impressions
(Disc 2)
C1. Greensleeves
D1. Africa
John Coltrane(ss,ts), Eric Dolphy(b-cl,as,fl), McCoy Tyner(p), Reggie Workman, Art Davis(b), Elvin Jones(ds)
Engineer: Richard Alderson
Recorded at Village Gate, Greenwich Village on August 1961. 
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どう考えたって、この手の「発掘盤」は音質が悪く、失望することが多い。だから、これをレコードで入手するのは馬鹿なんだよな、と思っている。と言いながらも、ドルフィー参加盤を緩く蒐集しているので、入手。割と常識的な販売価格だしね。

聴いてみる。ドラムが前面に出て、管2本がその後ろ、さらに後方のピアノ。ベースはなんとか聴こえる程度。ラジオ録音のBootよりも音質、というよりバランスがとても悪い。しかし、下手なイコライズを入れていないので、聴いていて疲れないし、許容範囲ではないかと思う。Spotifyで聴くよりも、レコードが良い。

コルトレーンのライヴ発掘盤の魅力は、「インパルスの公式録音」と比較し、コルトレーンの振り幅が大きいことじゃないかなあ。音の奔流に聴き入ってしまうのだ。だから音質云々、は途中から全く気にならない。PabloやBYGあたりの録音を聴くとそう思う。

しかしバードランドや欧州でのライヴ盤(BootやBooyもどき)でのドルフィーとの共演盤を聴くと、そのコルトレーンを上回るドルフィーの音の圧力に驚いてしまう。自身のアルバムよりも、真っ直ぐにドライヴし、ブロウするドルフィーもまた素晴らしいのだ。だからコルトレーン+ドルフィー盤には手が出るのだ。不思議と、そのような昂奮をインパルスの公式ライヴ盤にあまり感じないのは不思議なことなんだけど。

このアルバムが面白いのは、あまりドルフィーが燃えていないように聴こえ、コルトレーンのソロが激しい。特にimpressionsではコルトレーンがdオルフィー圧倒している。これは面白い。