K’s Jazz Days

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ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

Miles Davis: Walkin' (1954)  驚きのルディ・ヴァン・ゲルダーの疑似ステレオ・リマスター

Primary

Miles Davis: Walkin' (1954, Prestige)
A1. Walkin' (Carpenter) 13:20
A2. Blue 'N' Boogie (Gillespie, Paparelli) 8:15
B1. Solar (Davis) 4:45
B2. You Don't Know What Love Is (Raye, DePaul) 4:20
B3. Love Me Or Leave Me (Donaldson) 7:00
Miles Davis(tp), J.J. Johnson (tb on A1, A2), Dave Schildkraut(as on B1 to B3), Lucky Thompson (ts on A1, A2), Horace Silver(p), Percy Heath(b), Kenny Clarke(ds)
購入品は1968年の疑似ステレオ・リマスター

Miles Davis – Walkin' (1968, Vinyl) - Discogs

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Walkin'のRVG刻印盤を持っていなかったので購入。1960年代のPrestige再発盤、濃紺レーベル、は比較的安価なので、ボクのようなインチキ蒐集屋には向いている。CPが高いのである。

しかし、素性を良く確かめていなかった。疑似ステレオ・リマスターなのである。この記事を書きはじめてDiscogsで盤を確認して、はじめて知った。レコードをモノラルカートリッジ(DL102)で聴いていたので、気がつかなかったのである。疑似ステレオ盤は、なんか嫌だよね、ということで避けていたのだけど。

モノラル・カートリッジでの端正な音も良かったが、ステレオ・カートリッジに変えると、驚いたことにトランペットとドラムが前に迫り出して立体的に。昔のコロンビア盤での左右で高音・低音が泣き分かれ、のような悲惨なこともない。僅かに高音が右に寄ったような気がするが気にならない。それがスパイスのように立体感を醸している。

Concordからの10inch復刻盤をモノラルで聴いてみたが、圧倒的にこっちのほうが音圧、鮮度ともに良い。驚いたなあ。

演奏だけど、コロンビア期と交差するマラソンセッション以外はあまり好みではない。あまりビ・バップ期を聴かない、ということもある。その後の演奏の原形で、楷書で一文字づつ丁寧に綴ったような演奏。やや退屈と言えなくもないが、案外いいじゃないか、と思った。

追記:

記憶力の減退には唖然とするのだけど、RVGの疑似ステレオへの言及は2回めのようだ(最近は仕事で一杯一杯なので、それもあるのだけど)。両盤とも印象は全く同じ。RVGのステレオ・リマスターは買い、かもしれないね。

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