K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

濤踏/レオナ: と、う(2022)格好よい音の集積そして録音


レオナ/濤踏: と(Oreo Records, 2022)
1. 卑弥呼 Himiko / Composed by Masayo Koketsu / 13:05
2. タキテタ Takiteta / Composed by Reona / 6:48
3. 南へ For South / Composed by Fumio Itabashi / 9:44
4. Alligator Dance / Composed by Fumio Itabashi / 24:03

レオナ/濤踏: う(Oreo Records, 2022)
1. ばったとってうってたっけ BattaTotteUtteTakke / Composed by Reona / 10:23 
2. 悲しき兵士 Soldier of sorrow / Composed by Fumio Itabashi / 12:58
3. Aldan-Maadyr / Composed by Takashi Seo / 17:25
4. For you / Composed by Fumio Itabashi / 13:51


ともに
濤踏/レオナ(Tap Dance, “全身打楽器”), 板橋文夫(p, key, harmonica), 瀬尾高志(b)
Guest Players
纐纈雅代(as on と1, う3), 田嶋真佐雄(b on と1, う3), 類家心平(tp on と4,う1), 細井徳太郎(g on と4,う1)
Recorded at 公園通りクラシックス , Tokyo Japan  on 21th November 2022
Recording, Mixing, Masterring : GOK SOUND
Produce : Oreo Records
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メンバーからしても、間違いなく格好よい音が集積されている。濤踏(とうとう)と称する3名(レオナ、瀬尾、板橋)のトリオ、が世間的な意味でのピアノトリオからの外れ方が面白すぎる。音場の中心に全身打楽器たるレオナが鎮座し、背景音としてベースとピアノが流れる。全身打楽器は、「楽器」の性格上(だろう)、求心的な音ではなく、立体的に分散された、ような音だ。焦点を外すような。それでいて、タップ音にしては重厚な音が、基層で支えている。

多分、録音能力の90%くらいが、そこで蕩尽されていて、その他の音が背景音にしかなっていない。そこに強烈なストレスを感じた。だって、ピアノも、ベースも、サックスも、トランペットも、ギターも、すごく良いのだよ。だけど、集音されるエリアから見事に外れている。クリア、に聴きたいじゃない。怒り、に近いものを感じた、ことを正直に言おう。

不思議なのは、そのストレス含みで、何回聴いたかなあ、これ。曲も音も格好いいんだよね。この録音って、なんだろうね。不思議に聴かせる部分もあって。謎だなあ。

購入のサイト:

タップダンサー レオナ