Lazer Berman: Rachmainoff・Chopin・Prokofiev・Beethoven
・Khachaturian・Scriabin・Schubert/Liszt・Falla (CBS)
Side-A
1 Rachmaninoff: Prelude Op. 3, No. 2 C Sharp Minor
2 Rachmaninoff: Prelude Op. 32, No. 5 G Major
3 Rachmaninoff: Prelude Op. 23, No. 5 G Minor
4 Chopin: Etude Op. 25, No. 7
5 Prokofiev: March (The Love Of Three Oranges)
6 Beethoven/ Rachmaninoff - Turkish March
Side-B
1 Khachaturian: Toccata
2 Scriabin: Etude Op. 8, No. 11 B Flat Minor
3 Scriabin: Etude Op. 8, No. 12 D Sharp Minor
4 Schubert/ Liszt: Gretchen Am Spinnrade
5 Schubert/ Liszt: Der Erlkönig
6 Beethoven: Minuet Op. 49, No. 2 G Major
7 Falla: Ritual Fire Dance
1977年,LPレコード
ひどいアルバムタイトル”Rachmainoff・Chopin・Prokofiev・Beethoven・Khachaturian・Scriabin・Schubert/Liszt・Falla".要は作曲者を並べただけ.だけど,ボクはこのLazer BermanのLPレコードが大好きなのだ。19世紀から20世紀に遷移する時代の曲を勢いよく集めた感じのアルバム。Khachaturianではじまって Fallaで終わるB面は大好き。西欧の周縁部の曲を弾くロシア人の音が、ボクの気持ちの中で未成熟なエクゾティシズムを微妙に揺さぶるのだ。
Lazer Bermanは知人から「展覧会の絵」を借用して、その名を知ったのだけど、クラシック素人なりに惹き付けられるトコロがあって、LPレコードを買ってみたのだ。白眉は最後のFallaのRitual Fire Dance。冒頭のトーンでボクはイカレテしまう。70年代のLPレコードは概して音が素晴らしいので、音と演奏の幸せな組み合わせで暫し痺れているのだ。
こんな気持ちのよくなるLPレコードを、お茶の水での第一回猟盤で見つけてしまうから、歯止めが効かなくなる。困ったような嬉しい事。
実は同じときにドイチェ・グラモフォンのLazer Bermanを2枚買っているのだけど、ちゃんと聴きていない。はやく聴かなきゃね。
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以上を書いてから、改めてA面を聴き直した。これまた実に良い。Rachmaninoffの曲にすっかり惹き込まれた。ProkofievのMarchも狂っている。結局のところ、A面もB面もかなりイケルことが分かった。
ジャズとは随分違う音楽のようであって、演奏者が飛翔させ走らせている部分がオボロげに分かってくると、ジャズ同様楽しめるように思える。比較的音数の多い超絶技巧的な曲から誘われるように聴こえるように感じたのは、そのような曲のほうが演奏者自身が走らせている部分が鮮明だからだろう。だけど音数の少ない曲であっても、幾つか聴いていると自ずと演奏者の表現や技量がぼんやり見えてくるので、やはりジャズ同様楽しいモノであることが分かってきたように思う。
音を聴きながら、こんなことをメモにしている時間は、音に包まれるような気持ちの良い時間を過ごせる。不思議なことだ。