K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

白兀山(880m):春の山は楽しい、ということを、どんな言葉で話しをしようかと考えていたのだけど..


白兀山の頂上直下を独り登る。楽しくて胸が高鳴ってしまった、って感覚は久しぶりなんだよね。

−−−−−−−−−−−−−−−

春の山は楽しい、ということを、どんな言葉で話しをしようかと考えていたのだけど、この写真が全てを語っているように思う。家に帰って写真をみていたら、なんだかボクが云いたい気持ち以上に、春の残雪期の山の楽しさを語っているように思えた。冷たい大気、肌に触れる強い日差し、なにより時々刻々と変わる雪面の様子。これで楽しくならなかったら可笑しいよね。

前の週はクロスカントリースキーをしたい一心でやってきた。時間もあまりなかったから、夕霧峠手前まで林道で滑った。やっぱり山頂まで行きたかったな、という気持ちが残った。そんなことで、朝6時に起きて出発の準備をしてでかけた。

医王の里にクルマを置いて、暫くは除雪された林道をスキー板をかついで上がる。といってもまあ、軽々の板なのでとても軽快だけど。早々に除雪された路面はお仕舞いで、スキー板を履いて気持ち良く登る。雪面を足の裏に感じる感覚がとても気持ち良く,またエッジのない板の操作性の悪さも軽快さと相まってとても楽しい。とても明るい朝で,こんな朝に雪のある山を歩いていることが,とても嬉しい。

西尾平を過ぎて、林道から白兀山への入口でスキーを脱いで、登山靴(懐かしいザンバランの軽登山靴)に履き替える。

 

今回はこの白兀山の登りが楽しかったなあ。なかなかの急登。まだ朝が早いので雪面が固い。つま先で雪面を蹴り込んでキックステップの真似事のような感じで登っていく。夏と違って下草もないし、そもそも登山道なんてない。だから好きな雪面を気持ちの赴くままに登っていく開放感。ステップを踏むごとに、蹴り込みで汗だく。ヒトのトレースをちゃんと追えば楽だったのだけど、全てが自由な気持ちだったから..楽しかったなあ。

斜面を登っていくと、次第に樹林がまばらになって、雪面と木々が織りなす翳りが消えていく。そして強い日差しの照り返しに眼がくらみそうになる。頬にあたる風は強く、冷たい。皮膚で感じる冬や春,急登で高鳴る鼓動を内に、からだと気持ちが解かれていく。とても気持ちがいい。

残念なことなのだけど、低い山なのでそんな楽しみは20分そこそこで山頂に出てしまう。とっても明るい山頂。雨上がりの朝だったので視界を期待していたのだけど、春霞。そんなぼんやりとした遠景にますます春を感じてしまった。

山頂では、テルモスにつめたコーヒーと、ホットケーキを食べながら、ただただ30分ほど日向ぼっこ。7時に自宅を出て、9時には山頂、9時半に山頂を出て11時過ぎに帰宅する雪山散歩ができる街に住む4月って目眩がするほど素敵なことなのだ。午後からは花見で酔っぱらったしね。

来週は、雪山はじめてのKさんを連れて行くので晴れたらいいなあ。ワカンとクロスカントリースキーを持って、雪の中で遊ぶ面白さが伝わればいいなあ、と思うのだ。