K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

矢野顕子トリオ@2013夏とS席コンサート@1993


 お盆の時期に大阪ビルボードでの矢野顕子トリオのライヴに出かけた。メンバーがよろしいし、ボクは彼女のピアノが好きで、楽しみにしていた。実際にウィル・リーのヴォーカルがなかなか良くて、矢野顕子と唄っている曲なんかとても良かったし、在広東少年なんかもKYKYN LIVEを彷彿させる楽しさだ。ったのだけど。演っている演奏は期待通りのものであった、と思うのだけど、ヒドイPAで大分と減点になってしまった。話には聴いていたのだけど、会場のPAのバランスが極端に悪い。結果的にウィル・リーとかクリス・パカーがオフ気味のときにしか、彼女のピアノが良くきこえない、って何か残念な感じ。そんなことが記憶の疵になって残念だった。

 そんなことで今までブログにはアップしなかったのだけど、昨日、近所のS君に借りたDVDを見て、少し楽しい気分を取り戻した。1993年のライヴ。

 ギル・ゴールドスタイン(ギル・エヴァンスとかパット・マルティーノと共演)、トニーニョ・オルタ(ミルトンの相棒、MPBの神様)、ミノ・シネル(マイルスと大阪に来たときみたなあ、30年以上前)との共演。ボクが好きなツボの奏者達を集めたライヴで、なんとも楽しい。20年前の収録なので、皆若い。特にトニーニョにそれを感じる。とても痩せていて、映像を見て分からなかった。

 勿論、トニーニョ・オルタは客演であって、彼の本領が楽しめた訳ではない。だけど、確かに彼らの音の良質な部分をきちんとコラージュするような編曲はされていたし、ジャズ・MPB系の渋い大物と演っても違和感のない矢野顕子も凄いと改めて思った。そんな余計なことを考えなくても、ピアノの音を聴きながら楽しめたことが良かった。

 それにしても、矢野顕子のMCって20年前も今もだいたい同じ感じで、あまり時間とか変化とかと関係なく、あんな感じなんだなあと、変なところで感心してしまった。