年度の後半を迎え、のんびりとした気分がトンだ。そんな訳で遅くまで働く日々。
Riversideのモノラル・プレスのレコード盤を揃え,なんとか「LP欲しいの縛り」は解けつつあるのだけど,「Bill Evansの罠」には落ちたまま。脚に縛り付けられた鎖は,未だ解かれず。朝となく、夜となく、聴いている。今はFantasy時代のレコードを聴いているのだけど、疲れたときにピッタリとくる柔らかくも透明な音に惹かれている。
このアルバムはゴメスとのデュオ。ゴメスのベースは軽い感じで、うるさいと思うことがママあるのだけど、エヴァンスとの共演では不思議と感じない。むしろエヴァンスの音楽との一体感が強く、とりわけデュオの世界が楽しい。エヴァンスがベースの音を出しているような気持ちよさ、なのだ。
1974年というと電化マイルスがますます過激なファンクに邁進し、ハンコックがグルーヴしていた頃。きっと「進化から取り残された」扱いだったのだろうけど、ジャズ進化への過大な期待が消えた今、未だにこのようなレヴェルで満足させてくれる音が必ずしも多くない、ことに驚いてしまう。
きっと今宵も針をおろしているのだろうな。
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Bill Evans:Intuition (1974, Fantasy)
A1. Invitation (Bronislaw Kaper, Paul Francis Webster)
A2. Blue Serge (Mercer Ellington)
A3. Show-Type Tune (Bill Evans)
A4. The Nature of Things (Irvin Rochlin)
B1. Are You All the Things (Evans)
B2. A Face Without a Name (Claus Ogerman)
B3. Falling Grace" (Steve Swallow)
B4. Hi Lili, Hi Lo (For Ellaine) (Bronislaw Kaper, Deutsch)
Bill Evans(p,el-p), Eddie Gomez(b)