Chris Pitsiokos - CP Unit: Riding Photon Time (2018)
1. Once Upon a Time Called Now (excerpt)(Chris Pitsiokos) 05:13
2. Positional Play(Chris Pitsiokos) 02:56
3. Sibylant(Chris Pitsiokos) 08:29
4. The Tower 03:05
5. A Knob on the Face of a Man 05:06
6. Seasick 03:02
7. Dirt is the New Clean 04:56
8. Orelius 05:25
Chris Pitsiokos (as, electronics), Sam Lisabeth(g), Henry Fraser(b), Jason Nazary (ds, electronics)
All music composed by (BMI)
Mixed and Mastered by Ryan Power
Produced by Chris Pitsiokos
Tracks 1-5 Recorded at Moers Festival in Germany on May 18, 2018
Tracks 6-8 Recorded at Unlimited Music Festival in Wels, Austria on November 11
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[2019-9-6] これ凄いジャズアルバム、じゃないか
Jazz Tokyoでの剛田さんの記事をチラ読みして、早速、BandcampでDL:
#1630 『CP Unit / Riding Photon Time』 – JazzTokyo
チラ読みというのは、しっかり読むと印象が固定されるので、激賞している雰囲気だけ頂戴した。
来日時のインタビュー記事や、以前聴いたアルバムから、過去のジャズからの断絶、のようなものを強く印象づけられている。誰でもなく、CPでしかない、というか。
そして何より、その音の速度感に圧倒されるだけでなく、そこにしか存在しないような音の妙味、を味わい尽くす感じ。面白く疲れる。ソロでもグループでも同じ。ジャズ性、のようなものは希薄で、むしろ大昔のnew wave(懐かしい)に近い印象。だから疲れる、のかも。
今回のアルバムは、はじめてのコンサートでのライヴアルバム。聴いて驚いたのは、実にジャズ。オーネットのプライム・タイムに繋がる伝統へのrespectのようなもの、それを強く感じた。相変わらずのスピード感ではあるのだけど、過去のジャズ奏者が憑依したような身体性が強まっていて、過去よりはアナーキーな感じが薄まっている、とも云える。そこが強いジャズ性の主張になっていて、正統的に昂奮を呼び、冗談じゃないくらい楽しめる。だから、これは疲れない。大ジャズアルバム、なのだ。
確かに剛田さんの主張のように「観客」の作用かもしれない。ジャズを聴きにきた観客の前でジャズをやっている、のだ。コルトレーン云々はよく分からなかった、けど。