Miles Davis: In Person Friday And Saturday Nights At The Blackhawk, San Francisco (1961, Columbia)
CL1694/1695, Mono
A1. Walkin' 14:21
A2. Bye Bye Blackbird 9:55
B1. All Of You 15:44
B2. No Blues 8:53
B3. Bye Bye (Theme) 2:42
B4. Love, I've Found You 1:54
C1. Well You Needn't 8:16
C2. Fran-Dance 7:40
C3. So What 12:43
D1. Oleo 5:18
D2. If I Were A Bell 11:01
D3. Neo 12:39
Miles Davis (tp), Hank Mobley(ts), Wynton Kelly(p), Paul Chambers (b), Jimmy Cobb (ds)
Engineer: Russ Payne
Producer: Teo Macero
Recorded live on 21 & 22 April 1961 at The Blackhawk, San Francisco, CA.
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ジミー・コブ逝去のニュースが昨日流れた。コロナではなく、癌のようだ。91歳。
最近までアルバムを出していたので、その健在ぶりに驚いた。しかし、その活動を認識したのは2000年過ぎ、実際、リーダーアルバムが出始めたのも、その頃だ。
ジミー・コブで真っ先に思い出すのはKind of Blueだと思うし、それも異論はない。しかし、コブを聴くアルバムかと云うと、そんな意識はないなあ。
やはり、ウィントン・ケリー、ポール・チェンバースとのリズム・セクションの軽快さ、優しいスィング感が想い出される。この時期のマイルスは緩いので、ほとんど聴かない。このライヴ盤も然り。しかしジャズの聴きはじめは、よく聴いたと思う。ナイト・クラブでの雰囲気含め、ジャズだなあ、と思ったのだ。とりわけウィントン・ケリー、ポール・チェンバース、ジミー・コブのリズム・セクションは好きだったなあ。ウェス・モンゴメリー、ウェイン・ショーター、キャノンボール・アダレイ(リーダーのマイルス抜き盤、ライムライト)なんかも、その流れで聴いた。
1970年代のアルバムで耳を惹いた記憶はないし(持っていたか分からない)、すっかり歴史のなかの奏者だと思っていたので、2000年頃からの活躍には驚いた訳だ。
それは別途に。
[2016-08-21] 奏者との距離が近い、が
このアルバムもモンゴメリー兄弟バンドの記事と同じく、いつも参考にしているブログに記載されたアルバム:
この時期のマイルスバンドは緊迫感が「かなり」足りなくて、殆ど聴かない。録音と選曲の良さで「いつか王子様が」くらいかなあ、聴くのは。確かに、前掲のブログの記事で書かれているように、メンバーの賞味期限が切れかかっている、のである。このブログの記事はこんな感じで、意識の隙間を突いて、聴き所を読ませるので、気になって仕方がない。
で、ボクも2枚組のモノラル盤を出して、聴いてみることにした。サン・フランシスコのクラブの空気をモノラル盤の音圧で、という寸法。
1枚目の金曜日の演奏は、確かにブログ氏が書かれるように、ヨタついて冴えない。チェンバースはそもそも60年代に入ると冴えない。クラブの空気はオフ気味なのが、同時期のビル・エヴァンスのヴィレッジ・ヴァンガードの録音と異なる。その代わり、奏者が全面に出てきて、かなり近い距離でソロを聴かせる。眼前、である。
それでも曲が進むに従って、ウィントン・ケリーの調子が上がっていくことが分かる。それもようやくD面。 If I Were A Bell、は聴かせるなあ。
そこでハッと気がついたのは、テナーの記憶がない。ソロ取っていたっけ、という位に影が薄い。だから、マイルスの演奏、特にミュート・プレイを愉しむ盤じゃなかろうか。
そもそもC面のSo Whatを聴くと、前のバンドの完成度、後のバンドの破壊力との落差、に驚いてしまう。そんなバンドなので、クラブのハコでぴったり、じゃなかろうか。
ハービー・ハンコック、トニー・ウィリアムスとのバンドは、こんな感じじゃなくて、Four & Moreのような大きなホールこそ似合う、ように思えてならない。
ルネさん、いつも面白い記事、ありがとうございます。たっぷりLP2枚を2回聴き直しました。面白かった。
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このアルバムはvol.1, vol.2と「バラ売り」されている場合と、合わせて「2枚組」の場合、がある。私が持っているのは、「2枚組」のモノラル、と、「バラ売り」のステレオ2枚。今回はモノラルを聴いた。