DenonのDL-103でホロヴィッツを聴く。RCAの赤レーベルなのだ
McIntoshの真空管アンプを入れてから、LPレコードを聴くことが多くなった。
全くオーディオマニアでないのだけど、縁があって入手したら、痺れている状
態。ジャズ音源の柔らかな音は何とも好ましく、独りジャズ喫茶モードなのだ。
最近,これも縁・機会があってクラシックのピアノを聴き始めた。ホロヴィッ
ツやミケランジェリらの強烈な美的音世界に耽溺している状態。聴き慣れてい
ないので無免疫。出会い頭の衝突で、気持ちが遠くまで持って行かれる状態。
嬉しいトホホ状態なのだ。
だからホロヴィッツやミケランジェリをLPレコードで聴いてみようと何枚か準備
したのだけど、何かすっきりしない。この機会に一回試してみたかったMCカー
トリッジを入手することにした。初心者なので、標準的だという(マニアじゃない
から良く分からん)、DenonのDL-103を入手,MCカートリッジ用のトランス
はMcIntoshと同時に入手したAudiocraftのTS-26。DL-103の標準針圧
は2.5g、まずこれが嬉しい。レコード盤の反りやゴミでの針飛びが軽減される。
これだけでも価値がある。事実、ホコリが針に付着しても、音の劣化が気につ
かない程。針圧1g台のMMカートリッジと雲泥の差!
MC transformerはAudiocraftのTS-26
さて結論からいうと、とてもとても気持ちの良い音がしている。ピアノという
楽器が、金属線をハンマーで叩き、その打音を木製の箱で共鳴させているとい
う物理構造を想起させるような余韻をたっぷり感じさせる。以前のカートリッ
ジで気になったホロヴィッツの爆音的な音の洪水での詰まった感じも、かなり
解消。昨夜はRCAレーベルの1950年頃のリスト曲,今朝は1970年代のスク
リャービンを聴いているが気持ち良いこと、この上ない。次はミケランジェリ
でDG盤のドビュッシーをかけてみるトコロ。今週の仕事は研修の受講なので、
朝から聴いて気持ちがスコンと落ちてもいいかな、というダラシない一日の
スタートなのだ。
ここまで書いてジャズを聴いていないことに気がついた、いかんいかん。
LP録音の終末期なので音質は最高。聴いているとあっという間に
終わってしまう。