K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

Miles Davis & Easy Mo Bee: Doo Bop (1992)

Miles Davis & Easy Mo Bee: Doo Bop (1992, WEA)

 先週は、あの電化マイルスがTV放映されるという珍事があった。20周忌ということなのだろうが。あまり普通のヒトが聴かない、過激なファンク時代なので珍事、と思ったわけだ。

 ボク自身は「アガルタ」が好きで随分聴いた。だけど、あれいいよね、ってFace-to-faceで頷きあったヒトって、30年間で一人しか会った記憶がない。そんなものだ。

 いろいろなスタイルを変遷したマイルスだけど、ボクが案外好きなアルバムは死後発売されたEasy Mo Beeプロデュースの Doo Bop。亡くなる前の数年、毎年のように日本に来ていたのだけど、ある時期からマンネリを強く感じはじめた。またあの曲をケニー・ギャレットとね、って感じ。だからあの1991年の頃には、随分関心が薄れていたのも事実。

 だけど、Easy Mo Beeの作品とも云える本作、紛れもなくマイルスは生きていて、新しい世界に飛び込む様子が垣間見えて、だから嬉しくも哀しい1992年だったのだ。

 それにしても、何でこんなにhipな音楽を生み続けることができたのだろうか。