なんだか久しぶりに聴いたらいいじゃない、って思った。
このブログでほとんど登場しないハード・バップ。お客のリクエストが「キャッチー&グルーヴィーなジャズ」。そんなカタカナで云われてもわからないよね。まあグルーヴする元祖ジャズといえばハードバップかな、と30年前に買ったLPレコードをターン・テーブルにのせてみる。真空管アンプ+JBLで聴くヴァン・ゲルダーの音って、やっぱりとても良くて、惚れ惚れしてしまった。Pee−Wee Marquetteの司会がクラブの残響のなかで響いている。クーッ。おっと、お客をそっと見ると、OKの合図。ほっとした。
まあ当たり前だよね。このメンバー全員でノリまくる訳だからね。ブラウニーの良さは云うに及ばす、唯一人存命のルー・ドナルドソンの艶っぽいトーン、ボクはチャーリー・パーカーより好きだな。リズム・セクションも文句なし。後年のジャズ・メッセンジャーズって、少し引っかかりがあって(少し臭う)。あまり聴く気になれないのだけど、このアルバムは別。やっぱりいい。確かに黒く、そして黒すぎず、軽快にグルーヴしているよね。
実はスイング・ジャーナル推奨盤のようなベタのジャズはLPレコードで随分と取り揃えたのだけど、それは昔。境界線をまたぐようなジャズを追いかけている今なのだけど、ふっと聴いてみるとこんなジャズもやっぱりいいよな、と改めて思った。
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Art Blakey:A Night At Birdland, Vol. 1(1954,Blue Note)
A1. Split Kick
A2. Once In A While
A3. Quicksilver
B1. A Night In Tunisia
B2. Mayreh
Art Blakey (ds), Clifford Brown(tp), Lou Donaldson(as), Horace Silver(p), Curly Russell (b)