ディスクユニオンのサイトで見かけて、通販で購入したレコード。2年くらい前に、もっきりやで聴いたケイ赤城トリオで本田珠也をはじめて聴いて、気になっていた。
ライナーノートが本人の文章で、様々なジャンルとの交わりで希釈化した部分もある昨今のジャズで何をすべきか、考えて組んだサックス・トリオ。ロリンズのヴィレッジヴァンガード、エリヴィンのプッティンを念頭、とのこと。
確かに、そのような内容。ヴァイタルな本田のドラムは相変わらずだけど、フリー的な要素はなく、「表面的には」割とオーソドックスなジャズ。
だけど、そんなことはどうでも良くて、管が管らしく強く響き、ドラムがズシンズシンと決まり続ける、そしてベースは黙々と刻む。それらが剛速球でスピーカから飛び出す。細かな話はどうでも良いのだ。大きな音でそれを楽しめば良い。レコードらしい音響の良い仕上がりもあり、実に気持ちが良い。
演奏と録音の力強さが一体となり、これぞジャズの熱気、のようなものを運んでくる。何か1970年代の日本のジャズのアルバムのようだぞ。
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本田珠也: Second Country(2017, ANTURTLE)
A1. Harvest Moon
A2. むかしむかし
A3. Mad House
B1. 宮古高校校歌
B2. Second Country
B3. Samba de Orfeu
本田珠也(ds), 守谷美由貴 (as, ts), 須川崇志(b), 峰厚介(ts on B1)
Recorded : Shinya Matsushita
Mixed : Shinya Matsushita
Masterd : Akihito Yoshikawa
Recorded at Studio Dede on February 2,3 2017