先日の解体的交感は、まあ音楽の極北というか、聴いていて周りから人は消え、ただただ意識の中に冷たい音だけが抜けていく、ような世界である。間違っても、誰かと一緒に聴いて、共感を求める類の音ではない。
だから、これを復刻したディスクユニオンは凄い、と思うし、マスターテープがない状態の盤起こしで、あのクオリティも凄い。
このディスクユニオンのLPレコードはCraftman Recordsという「職人レーベル」だそうだ。音の仕上がりが気になって仕方がない。Craftman Recordsの第一弾が解体的交感。第2弾、第3段も気になってしまった。
そんな訳で注文したレコードが届いたが、このラインナップはかなりオカシイ。その昔、ジャズ雑誌を読んでいたら、フリージャズファンが好みの女性ヴォーカルはブロッサム・ディアリィ、と断言している記事があった。実はボクもそうなので、ひっそりと納得した。ブロッサム・ディアリィ亡き今、原田知世なのだろうか?ボクは追いかけ、でもないのでよく分からないが(そういえば30年くらい前にDIWが再発したディアリィのレコードを買ったな)。
少し聴いてみた(古い方の録音)が、背景音のなかで声や楽器が浮かび上がる様はさすがで、職人の仕事、は誇張でもないと思った。
本田珠也のレコードと違って高価なのだから、二ヶ月に一回くらいのペースでいいです。はい。