K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

大口純一郎トリオ@もっきりや、それと少しだけあの話

10月15日の夜、もっきりやでのライヴ。昨年に続き、大口純一郎(p)、米木康志(b)、 本田珠也(ds)のメンバー。行かない訳にはいかない。濃密なジャズ空間に浸ることができる。

 先月に続く米木康志、 本田珠也。ビートを叩き出す、その強度の強さには、毎度のことながら参ってしまう。 

長髪でベースを弾く姿は、はじめて聴いた本牧ジャズ祭の頃と変わらず、懐かしい。先日、写真を整理していたら八ヶ岳の写真が出てきた。

 

去年聴いた大口トリオはオリジナル中心じゃなかったかな。今年はジャズ名曲集だったのだけど、これがまた良かった。レッド・ガーランド・トリオを思わせる造り、からはじまったのだけど、音のひとつひとつが、今の音であって、新しい感覚で昔のハードバップの曲を蘇らせたような感じ。美しく、そしてスリリング。21世紀にポール・チェンバースフィリー・ジョー・ジョーンズが生きていたら、という錯覚。モンクの曲も2曲。モンクの奇妙な味を残しながらも、今のジャズを演る、それが聴き手に緊張を与え続ける。わきわくしながら聴いていた。

アンコール曲は自作。これを聴いて、マッコイが原点の人なのか、と思った。ボクより一回り上の奏者はそうじゃないのかな。それが美しく今の時代に昇華していて、あの前のめりのドライヴ感が1970年代のマッコイを思い出させる。それが嬉しい。

ベーゼンドルファーは曲を重ねるごとに音が冴え渡り(大口さんもそれを口にしていた)、何とも濃い時間を過ごすことができた。このピアノ、奏者を選んでいる、のではないか。鳴らないときは、パラパラいっているように思う。何曲か様子をみてから、音を開いているような。

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カウンターで呑んでいると、平賀さんとはあの話になってしまう。40年も近くに居たら、そうだよな。昔の写真を出して、1970年代真ん中くらいの話。昔のもっきりやのライヴ、壁際でボケているのが彼。めんたんぴんのライヴ、だったかな。

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