最近どうしているのか分からないピーターソン。ビリー・ハーパーとともに1970年代末に日本で大いに持ち上げられていたように思うが、二人とも今はどうしているのか。(芸能人の、あの人は今、的な話じゃないが)
いいアルバム、直球で吹き抜ける。one hornのアルバムはやはり良い。マッコイ色濃厚なピアノ、アヴァンギャルドな味を足すチェロ、突き進んでいく。概ねこんな感じで進んでいく。淀みなく直進するトランペットは気持ちよい。B面冒頭のチェロを全面に出した曲も、フリージャズ全開で面白い。(このアルバム、チェロに耳が行った)
しかし何かが微妙に足りない。例えば日本の「中央線ジャズ」(好きな表現ではないが一発でニュアンスが伝わる)の「ジャズ」にプラスされる何か、その奥行きのようなものが味そのもので美味しかったりする。彼のジャズって、そのような奥行きのようなものがなく、直球を楽しむ感じなのだ。だから段々と手詰まりになったのかなあ、と思ったりする。ギル・エヴァンスとの共演盤が良いのも、この彼が持たない何か、をエヴァンスの作曲行為が素晴らしく足しているように思うのだけど、どうだろうか。
その後を考えると、ふっとそのように思った。
追記:Hannibal and The Sunrise Orchestraとジャケットに書いてあって、あまり大編成が好きでないこともあって見送っていた。クレジットを見るとクインテットで、びっくり。
追記2: ハンニバルはともかくハーパーは現役だそうで。
ハンニバルはわかりませんが、ビリー・ハーパーは現役ですよ。2016年にThe Cookersで吹き込んでいますし。2015年にランディ・ウェストンのバンドで観た時も粘っこく吹いていて健在ぶりに嬉しくなりました。
— AkiraSaito#齊藤聡 (@Sightsongs) 2018年10月7日
Live In Lausanne by Hannibal Marvin Peterson (2009-03-25)
- アーティスト: Hannibal Marvin Peterson
- 出版社/メーカー: Baystate / BMG
- 発売日: 2009/03/25
- メディア: CD
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Hannibal Marvin Peterson (Hannibal and The Sunrise Orchestra): Live In Lausanne (1976, Baystate)
A1. My Favorite Things (Rodgers & Hammerstein) 13:40
A2. Grandma Suzie (Hannibal) 10:07
B1. Episode Zero (Diedre Murray) 9:55
B2. The Light (Hannibal) 14:09
Hannibal Marvin Peterson(tp, koto, bells), Michael Cochrane(p), Diedre Murray(cello), Stafford James(b), Thabo Michael Carvin(ds)
Recorded live February, 1976 in Lausanne, Switzerland