日々、天候の素早い移ろいの中にいる。晴れ、曇り、雨。絶え間なく、変わっていく。いや正確に云うと変わるのではない。全天の景色の中に全てが揃っていて、万華鏡を振った時のように、その見え方が違うだけなのだ。
昨日の朝、雨が上がった後は天蓋が抜けるように蒼い。そして絶え間ない熱放射で気温が急降下している。もう晩秋は終わって冬になったようだ、寒い。
30年前に買ったノースフェースの上っ張りを仕舞って、20年前にボストンで買ったブルックスブラザーズの外套をとりだした。それで丁度の朝だった。
出張のために外へ出ると、透明度が高い斜光が眼を刺す朝、だった。