K’s Jazz Days

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ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

Paul Bley: Solo and duo from 70's radio (1974, 1977, 1978, 1979) 1970年代後半のブレイ

Paul Bley: Solo and duo from 70's radio (1974, 1977, 1978, 1979)
1. Only sweetly
Paul Bley(p), Glen Moore(b)
Recorded Live at Stuttgart, Germany, March 19, 1974.

2. Ictus
3. Moor
4. Mister joy
Paul Bley(p), Gary Peacock(b)
Recorded Live in Paris, France, January 30, 1977.

5. Improvisation (Paul Bley solo)
6. I can't get started
7. Blues
Paul Bley(p), Gary Peacock(b)
Recorded Live in Paris, France, 1978.

8. Struttin' - Blues - Porgy
9. Compassion - Ictus - Ramblin' - When the blues - Carla - Donkey
10. Ida lupino
Paul Bley (p)
Recorded Live in Ljubljana, Slovenia, June 1979.

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1970年代後半のboot。

1970年代前半のブレイはシンセサイザ・ショウでのアヴァンギャルドな電子音楽から、I.A.I.での吹き込み、まだまだ前進している感じ。後半に入ると、Steeple Chaseからレコードが出る訳だけど、ペデルセンやベイカーとの嘆美的な、ほぼ自己陶酔的な演奏は結構好みなのだけど、保守的、との感じるアルバムも多く、関心は持てなかった。その後のECMでの再開花のような美しいアヴァンギャルドへの取り組みは想像もできなかった。

だから、このライヴ録音を聴くと、1960年代後半から連続的であり、さらに美しさ、攻め、が進化したような演奏で意外、であり、それが素晴らしい。当時の若手であったキース・ジャレットをパワー・アップしたような自己陶酔派の先達なのだ。

ピーコックが時折、激しく演奏するのも聴きもの。釘付け。自己陶酔に終わっていなくて、攻めるライヴ感覚が素晴らしい。

かなりイコライズしているのだろうが、FM放送音源にありがちな「丸い音」にはなっていなくて善戦、ブレイのピアニズムを完全に楽しめる。

いや、素晴らしいアルバムだ。