John Taylor: Fragment (1975, Jaguar ==>Rings)
A1. Interfusion (John Taylor) 8:20
A2. Fragment (John Taylor) 6:12
B1. The Other One/1 (John Taylor) 5:21
B2. Happy Landing - Easter Eve (John Taylor) 6:29
C1. The Other One/2 (John Taylor) 3:00
C2. Room For Improvement (John Taylor) 7:30
C3. Irene (John Taylor) 4:37
D1. For Chris (John Taylor) 16:52
John Taylor (p, el-p), Kenny Wheeler(tp), Chris Pyne(tb), Stan Sulzmann(ts,ss), Chris Laurence(b), Tony Levin (ds)
Original Recording Engineer: Mike Sykes
Remastering: Christophe Martyn
Producer: John Thurlow
Recorded live in London, January 1975.
-------------------------------------------------------------
1975年のライヴ。ジョン・テイラーが電気ピアノを弾くセクステットでの演奏と、アコースティック・ピアノでのソロで構成される。演奏当時、カセットテープのみで発売されたアルバムが、原雅明氏のRingsレーベルから2枚組LPで再発。昔だったら1枚モノだったように思うが、2枚にしたことで音は良い。レコードらしい音になっている。
演奏は好みのど真ん中。フリージャズの影響のもと、新主流派(特にハンコックのSpeak like a child)を進化させたような直球のジャズ。ECMあたり雑味を純化する前のテイラーの演奏で、以前聴いたルイス・ステュアートのアルバムと同じ味わい。それもまた良い:
このあたりの、1970年代のフリー風味のbeyond新主流派的演奏って、米国ではStrata EastやIndia Navigationでのアルバム群が相当するのだろうが、Black musicとしての色付けが強くて、かなり違うように思う。むしろ同時期の日本の演奏、 日野皓正や佐藤雅彦そしてTBMのアルバム群、に近いように思える。面白い。そして、このあたりの演奏が、好みの中心になっているのだ。米国ではなく、日欧のような周縁で米国と方向性を違えて進化しているのが面白い。