Bud Powell: A Portrait Of Thelonious (1961, Columbia)
CL 2292
A1. Off Minor (T. Monk) 5:24
A2. There Will Never Be Another You (Warren, Gordon) 4:19
A3. Ruby, My Dear (T. Monk) 5:50
A4. No Name Blues (Bostic) 6:58
B1. Thelonious (T. Monk) 3:52
B2. Monk's Mood (T. Monk) 7:13
B3. I Ain't Foolin' (Albertine) 3:22
B4. Squatty (Fahey) 6:03
Bud Powell(p), Pierre Michelot(b), Kenny Clarke(ds)
Producer : Julian "Cannonball" Adderley
Recorded in Paris, Dec. 17, 1961
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現保有日本盤の音の丸さが気になって、コロンビア盤を入手。フォノ・イコライザをColumbiaのポジションに設定。なんとも誇張も劣化もない、とても自然なバランスの良い音が流れはじめる。
パウェルは古いレコードを中心に聴いていたので、あるいはBlue Noteの5番目でのRVG録音だったりするので、ピアニズムを強く感じたことはなかった。RiversideやColumbiaでのモンクとの違いはソコで、それが何とも気になっていた。
だからColumbia盤が欲しくて、ということだ。期待に違わず、パウェルのピアノの陰翳のようなものを、実に美しい音出で楽しむことができる。昨夜から何回も聴き直している。どうもBlue Noteの最初のアルバム、あのチャカポコとドラムが入った演奏の印象から、ようやく脱却できそうだ。
[2020-06-01] ときどき昔の片鱗を見せながら
つい読むとレコードが欲しくなるサイトがある。
バド・パウエルは、その昔、ガイドブックが勧めるルースト盤、ヴァーヴ盤、BN盤の最初のやつを入手したが、その神業に驚いて終わったような気がする。
案外よく聴くのは、神業じゃなくなった後で、パリでの録音、とかだ。そんなことで、あの記事を読んだらすぐ欲しくなったのだ。
ということで安レコードを入手。CBS/SONYの1969年のプレス。この頃から後の日本盤は、まあいいかな、って感覚もある。
1950年前後の神業アルバムよりも、とにかく録音が良い。ピアノの音響が良いし、ベースも拡散しないで中央にクッキリ定位。ケニー。クラークも煩くならず、丁度の音量。
ときどき昔(と云っても10年前)の片鱗を見せながら、でも持続させないで(できないで?)、ゆるりと弾くピアノも全くもって悪くないのだ。レコードで聴くのが楽しい一枚だ。