K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

金沢の夜・静かなバー

 渓流で肋骨を折ってから、暫くは自重し、呑んでいなかったのだが、痛みが治まるこの頃は来客もあり、少し、出歩いている。

 新幹線が通って以来、街中は少しざらついたような賑わいのなかにある、と思う。金沢の良さは、日常的に静寂が纏わり付くような街であり、それでも隠れたような小さな賑わいを見つけることができること、じゃないかと思う。店の扉を開いたとき、すっと人の気配を感じる、それが面白い。

 人が沢山居るだけで、人酔いしてしまう。初めて夜の金沢を訪れた20年以上前の、人で溢れる片町、よりは、近年の人通りの少なさ、のほうが良かった。商売の方には申し訳ないが。

 新幹線が通ってからの賑わい、さらにミシェランなどの雑誌での様々な飲食店の露出、は、少し困ったことだなあ、とも思う。それでも、過半の店は新幹線と関係なく、静かに営業されている様子なのだけど。

 で、お盆明けから、殆ど引き籠もってレコードを聴く日々なのだけど、出かけた店を幾つか。片町あたりで食べた後に寄っている。

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bar quinasse: ボクが金沢に移り住んだ頃にできたバー。大きな一枚板のカウンタが気持ちよい。片町で少人数であれば。

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よふ葉: 周囲は寂れた住宅街。何もない、というか狐狸に騙されそうな妖しさがある。周囲も静寂であるが、店の戸を開いても、昭和初期のガラス戸の音が響くだけで、店の中まで静寂。片町からの帰宅途上。

f:id:kanazawajazzdays:20160905070259j:plain不二:浅野川を眺めながら呑むカウンタ。仏師(運慶・快慶とかのね)が営む。ここも周囲に何もない。卯辰山から沈黙が流れるような場所。

 

勿論、ほかにも幾つか伺っているが、写真があったのは上の店。静かな店ばかりだ。