K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

金沢で聴いたMJQ

もうMJQを最後に聴いてから、何年だろうか。apple musicでかけてみたら、妙に懐かしかった。レコードを買ったのは大学2年の頃だから、もう40年近く前のことだ。一所懸命聴いたあの頃、は遠い昔だ。何であんなに聴いたのだろうか。

再び聴いたのは、 金沢・犀川より南にあったロックバー。

そう休店してもう三ヶ月が過ぎた。店主があっちに行ってから49日も過ぎた。偲ぶ会も終わった。相変わらず、店主が戻ってきて再会するような錯覚があって、今ひとつピンと来ていないのだけど。

今日も22時半くらいまで、つまらない書類作成をして疲れ果てた。

以前、そんなときは帰る途中で店に沈殿し、ゆっくりビールを呑みながら音楽を聴く、そして夜半過ぎに熱が醒めたように帰る。客の影が窓に沢山写っていれば、少しだけ唇を噛みながらアクセルを踏み込み、そうでなければウインカーを右に出し、クルマを滑り込ませる。

客が少ないと、レコード棚のなかにある、そんなには多くないジャズのレコードもかけてくれた。女性客が大勢いるときとは打って変わり、優しい。そんなときにかけてくれたレコードの1枚がMJQのラストコンサート。夜半前後のバーの雰囲気にもよくあって、黙って聴きながら呑むビール。

今夜はそんなことを思い出しながら、通勤経路に寄る店もなく、暗い道をクルマを走らせる。楽しい時間はあっと云う間に駆け去り、まさに光陰矢の如く、ただただ記憶の片隅に沈殿していくだけだ。勿論、このレコードを持ってはいるのだが、何だか聴いても味気ない。別にフリー・ジャズにハマっている、からではないのだ。

金沢の生活に無意識の区切り、がついたように思える。分かる人には分かるよね?