K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

改めて古いレコードを聴きなおすと


 今朝は6時に寝床から出て、いそいそとLPレコードを棚から出したり、入れたり。半年前までジャズ会と称して、音楽を聴きながら呑む会をやっていたのだけど、村上春樹特集を最後に途絶えていた。その会を再びやってみようと思い、その準備をはじめた。

 音楽を聴くことって、多分に独り遊びが好きな性分に合っているのだけど、同時に他人との関係性が横糸のように入ってくることが面白い。ミケランジェリの冷たくも美しき音、ダニー・ハザウェイやスライの揺れる音、渋谷毅文部省唱歌のように懐かしく響く音、ドナルド・バードのスムーズにグルーヴする音、クアルテート・エン・シーのキュートな音、それを聴いた音空間が教えてくれた友人達とともに意識の底に沈殿している。そんなことの大切な契機になっていた会じゃないかなあ、と改めて思ったから。そんなややこしい話抜きにでも、金沢に引越してきた頃は友人がいなかったので、音楽を聴きながら愉しむ友人ができた、ということが有難いことだったのだけど。  金沢に来てからの時間の流れ、3年半の早さに驚いてしまった。

 だから中断している、というのが、そんな記憶が薄まっていくような気分になってきたので、また再びやりたくなったということ。

 この半年の間に起こったことは、随分とジャズ以外の黒人音楽やポップスに近い音を聴くようになったこと、LPレコードへのこだわりが強まったこと。なんか上手く云えないのだけど、音の聴こえ方が変わってきた、という実感が強まってきた。だから、Hard bop and beyondということで、黒人ジャズの直球を投げてみたいと思った。一旦、止めていたことを、またヤルということが正しいのか、とちょいと考えたのだけど、まあ酒を呑むための口実なのだけどね。

 写真はピックアップしたLPレコード。Art Blakeyの熱狂からはじめて、その共演者を軸にHard bopで引っ張り、最後はDonald ByrdHerbie Hancockの60年代から70年代、つまりHard bopのBeyond:ファンクまで行ってみようと思う。今朝、亡父のレコードのなかからDonald ByrdHerbie HancockのLPを見つけて聴いてみた。Blue Noteなんかの有名盤ではないのだけど、JBLのスピーカーから薫り立つモーダルな響きに惹き込まれる気持ちに驚き、確かにオトを聴くことは面白いことだなあ、と感じいった。だから、そんなことが大切なんだよね。

追記:ジョージ・ウォーリントンは黒人じゃないけど(イタリア人ってはじめて知った)、脇がドナルド・バードなので。