ようやく入手した。レコードが手に入るまで我慢していた。CDでも入手していない。spotifyは知らなかったのだけど。先日、お茶の水でひょこり出会った。嬉しかったなあ。
この日曜日に聴いたが、実に良かった。メンゲルベルクのアルバムで一番、じゃないかなあ。いや、ジャズアルバムとしても実に素晴らしい。類似のアルバムにRegeneration(トロンボーンとベースが違うが)があるが、印象はこちらのほうが強靱だ。
それは、よりメンゲルベルクのピアノに焦点を当てたアルバムの造り、にある。録音、編曲ともに。そしてスポットライトに照らされたピアノのタッチの強さ、弾み、響き、どれもが輝きをもって、迫ってくるのだ。ベニンクは控え目であるが、ジャズ・ドラマーとしての巧みなサポートを存分に聴かせる。タマに打ち込むと、その変態的な愉悦を惜しみなく投げ入れる。管の二人、特にルイスが音の厚みを与え、心地よい。
メンゲルベルクもベニンクもimprovised musicとジャズの間を継ぎ目なく行き来する。形、のようなものからスッと越境するような感覚は共通する。そして、そのような嗜好(指向?)とニコルスの相性の良さ。モンクと似た奇妙な味なんだけど、もっと粘着的。その部分にレイシーとルイスが巧みに嵌め込まれている。
随分前に好きなジャズアルバムを幾つか(Dolphy:Last Date, Shepp: Montreux, Monk: Vogueのsolo, あと何だろう)あげながら、興味が発散して完結していないが、これも入ると確信。本当にどうでもいいことだけど、人に聞かれて詰まる質問なので、10枚くらい考えておこう。
どうもICPオーケストラにもモンクやニコルス集が幾つかあるようだ。困ったものだ(嬉しい)。
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Misha Mengelberg: Change Of Season (Music Of Herbie Nichols) (1984, Soul Note)
A1. House Party Starting 7:33
A2. The Happenings 3:43
A3. Step Tempest 4:31
A4. Hangover Triangle 3:46
B1. Change Of Season 6:42
B2. Spinning Song 7:11
B3. Terpsichore 4:33
Misha Mengelberg(p), Steve Lacy(ss), George Lewis(tb), Arjen Gorter(b), Han Bennink(ds)
Engineer: Giancarlo Barigozzi
Engineer [Mastering] : Gennaro Carone
Producer: Giovanni Bonandrini
Recorded July 2 and 3, 1984 at Barigozzi Studio, Milano. Mastered at PolyGram, Tribiano - Milano
CDは裏ジャケットが表に