K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

いやな話題(コロンビア・カーヴ)

 

いやな話題が気になり出した。

フォノ・イコライザの補正カーヴ(レコード盤の音響特性を加味したカッティグを行い、再生時に装置で逆補正を行う)として、RIAAカーヴ(Recording Industry Association of America=アメリカレコード協会)が用いられていることは、(ボクも含め)知られている。

しかし、どうもそれだけではなく、1954年にRIAAカーヴに規格が統一された後にも、それ以外の規格が残存していたという。代表的なレーベルではコロンビア。コロンビアカーヴで聴いてみたほうが良いという。また1950年代のマイナーレーベルの多くが、コロンビアの工場でプレスされた、という。だから必ずしもRIAAでないものもあるという。

ボクはコロンビアのジャズ、あるいはクラシックのアルバムは録音が普通に良くて、クセ(ブルーノートのルディ・ヴァン・ゲルダー/RVGのような)がなく好きだ。優等生的で平均点が高い。個性がやや弱いが、個性が強く、割と個性倒れ(ダメにしている)録音もなくはないブルーノートのRVGよりは安心できる。ハマったときのRVGのような面白みはないが。

*ブルーノートのRVGと書いたのは、明らかにプレスティージやヴァーヴでのRVGと音が違う。ブルーノート以外は明澄。だからブルーノートのRVGは、アルフレッド・ライオンの嗜好が強く反映されている。ECMのマンスフレッド・アイヒャーと似ている。何だか、ライオンの引退とともにアイヒャーのECMが登場したのは示唆的であり、面白い。ボクの中では明確な時代区分になっている。

だからコロンビアカーヴでコロンビアのレコードを聴いてみたい欲望、が膨らんでいる。1960年代後半までで持っている振るレコードというと、ウラジミール・ホロヴィッツ、ビリー・ホリディ、エロール・ガーナー、ランバート・ヘンドリックス・ロス、マイルス・デイヴィス、デイヴ・ブルーベック、セロニアス・モンク、デニー・ザイトリンあたりかなあ。デューク・エリントンもあったかも。

こうなると聴かなきゃ分からないから、何とかしなくちゃ、だろうなあ。やれやれ。

追記:

一時、古レコードに執着したのは、やはり音の良さ。音楽を楽しむのではなく、音を楽しむということを知ったから。それから5年以上経ているが、耳の劣化、いや老化の進行が気になって仕方がない。