K’s Jazz Days

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ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

Dave Liebman/Lookout Farm: At Onkel Pö's Carnegie Hall Hamburg 1975: ECMでのアルバムと随分印象が違う

Dave Liebman/Lookout Farm: At Onkel Pö's Carnegie Hall Hamburg 1975 (1975, Jazzline)
A. The Iguana's Ritual 14:40
B. I'm A Fool To Want You 11:05
C. Your Lady 11:05
D1. Naponoch 8:10
D2. Fireflies 8:30
Dave Liebman(ts, ss, fl, perc), Richie Beirach(p), Frank Tusa(b), Jeff Williams(ds), Badal Roy(perc)
Recorded June 6 1975 at Onkel Po's Carnegie Hall, Hamburg

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今日届いたレコード。ずっと気になっていたリーブマンの1975年のライヴ。当時、フリー寄りのopen skyとクロスオーヴァー(フュージョン)寄りのLookout Farmの2バンドをやっていた頃。open skyはジーン・パーラのPMから、Lookout farmはECMからアルバムが出ている。聴き比べると、open skyは空間的な広がりと演奏の飛翔感、Lookout farmは演奏の色彩感が印象的。

このライヴを聴くと、Lookout farmはECMでのアルバムと随分印象が違う。初期のWRやRTF、あるいは1970年頃のマイルスに連なる試み。伝統的ジャズから進化させたリズム、電気楽器やエフェクタの活用によるい色彩感。そしてリーブマンのバンドでは、コルトレーンの曲想を進化させたような畳み込むような演奏。なかなか刺激的なのだ。

かなり面白くて、4面のレコードを(飽きずに)しっかり聴くことができた。といっても1時間に満たない、ギリギリ1枚のレコードに収まらない分量なのだけど。

このような面白いアルバムを聴くと、ECMで熱量のようなもの、主流派っぽい曲想がスポイルされていることが良く分かる。このアルバムでは、リーブマンとバイラークの熱いソロが実に美味しいのだけど、彼らが早々にECMから消えた理由がよく分かる。
今となっては、ディストーションが効いたベースやキーボードの音は懐かしいが、ちとしんどいなあ。レコードで聴く意味がないなあ。

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At Onkel Po's Carnegie.. [Analog]

At Onkel Po's Carnegie.. [Analog]

  • アーティスト:Lookout Farm
  • 出版社/メーカー: Delta
  • 発売日: 2019/11/01
  • メディア: LP Record