K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

Fred Anderson: Back At The Velvet Lounge (2002) 伝統的なジャズの愉しさで溢れている

Fred Anderson: Back At The Velvet Lounge (2002, Delmark Records)
1. Fougeux( Fred Anderson) 12:59
2. Olivia( Fred Anderson) 15:29
3. Job Market Blues( Fred Anderson) 13:43
4. Syene( Fred Anderson) 10:25
5. King Fish( Fred Anderson) 12:25
Fred Anderson(ts), Maurice Brown(tp), Jeff Parker(g), Harrison Bankhead (g on 3), Harrison Bankhead (b on 1, 2), Tatsu Aoki (b on 2 to 5), Chad Taylor(ds)
Recorded by Clarence Bright
Mastered byEric Butkus
Producer [Album Production And Supervision] : Robert G. Koester
Producer [Cd Production] :Steve Wagner
Recorded live on 18 November 2002 at the Velvet Lounge, Chicago, IL.

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たまたま近藤等則の共演作ではじめて聴いたシカゴの奏者。AACMのメンバー。1929年生まれで、10年くらい前に亡くなっている。太めだがしつこくなく、で吹きまくる感じがいいなあ、と、もう少しリーダ作を聴いてみる。

Sam Riversと同じ世代だから、昔、フリージャズを熱心に聴いていた頃(1980年頃)に知っていてもおかしくなかったが、その頃までは録音をあまり残していないようだ。しかし名前は何となくしっていたのは何故だろう、と思ったら、当時、メルスにも出演し、レコードを出したからだろう。アルバムはそれ以降、つまり初老を越えたあたりから急増したようだ。

さて、このアルバムでは冒頭から強めのソロが続く。フリーというよりは、ロリンズのヴィレッジ・ヴァンガードがいいなあ、という気持ちの延長線で聴くことができ、コルトレーン的な粘着ではないところが、凄く好み。伝統的なジャズの愉しさで溢れている感じ。ソロの力で聴かされる聴かされる。ドラムがチャッド・テイラーで強力。このあたりが古さを寸分も感じさせない理由なんだろうな。ドラムが叩き出すグルーヴと対峙する姿は若々しい。共演者にジェフ・パーカーまで居るのだから驚く。

このような世代を越えた連環のようなものがジャズそのもの、なのだろうな。この世から消えても、共演者の魂に足跡を残す。だから様式が変態に変態を重ねても、ジャズであり続ける。そんなことが伝えられたようなセッション。